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銃を構えた櫻井と松本を見て、大野がドアを開け放った。
目に入った窓ガラスに向けて発砲する二人。
銃声が鳴り響く中、大野は周囲を見回す。
慌てて伏せる人に、特に変化もなく動揺すらしない人。
「ざっと七体くらいかな」
大野は、近くにいた動きがなかった人の腹を目がけて膝蹴りをする。
人間とはまた違う感覚。
明らかに硬い身体に、プロテクターをつけていてよかった、と冷や汗をかく。
少しよろけたものの、倒れはしなかった相手。
逆に反撃しようとするのを見て、大野は慌てて間合いをとった。
「今のでダメなのか。蹴られても倒れずに、体勢を立て直せるって」
かなりアンドロイドの技術が高い。
「誰だ！」
「そっちこそ誰だ、こんなときにここにいるなんてロクなやつらじゃないだろ」
「俺らはただ、アレボルの客で」
少し詰まった大野。
邪険にもできない。
この場面で「客」と言うなら、おそらくどこかの要人だ。
「じゃあ、さっさとここから逃げな」
視界の端に、椅子を抱えた櫻井を捉える。
ヒビが入ったガラスに向けて、櫻井が思い切り椅子を投げた。
パリン！ と派手に割れるガラス。
「カウンターの上に誰かがぶら下がってる！」
そんな松本の声が聞こえて、カウンターの上に目を向ける。
少し高くなっている天井から伸びているロープ。
そのロープの先に、人がぶら下がっていた。
「誰か確認する！ ライト！」
そう答えれば、パッと人の顔に光が当てられる。
近寄ってきたアンドロイドを蹴飛ばして、大野はチッと舌打ちした。
頬にある大きな傷。
「川嶋さん」
ライトで照らしていた櫻井がぽつりと呟いた。
「ここはダメだ、撤収！」
大野の言葉に、櫻井と松本はガラスを割ったばかりの出入り口に向かった。
「アンドロイドが紛れ込んでる、ここも安全じゃないぞ！ 普通の出入り口はピアノ線が張られてるから怪我する、逃げるやつはそこの出入り口から逃げろ！」
そう言えば、中にいた数人は動き出す。
櫻井と松本が外に出たのを確認して、大野も外に向かった。
『こちら櫻井、店から脱出。松本も一緒。これから帰還します』
『了解、大野さんは？』
すでに近くの道路に二人の姿はない。
「俺も店を出た。中に残ってた人たちを誘導する」
『はあ？』
呆れている二宮の声。
『もう、しょうがないんだから……自分の命優先ね』
「了解、助かる」
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
