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相葉はあまり納得していないのか、口を尖らせている。
「それより後に紛れ込んだって説は」
「あんな人数、急に紛れ込ませるのはかなり難しいよ。徐々に入れていったとしか思えない。身分証明もできないだろうに、どうやって誤魔化すの？」
相葉は必死で考えているようだったが、思いついたらしい。
「社会が混乱した後は誰か分からない人間がいたりするじゃん。それに紛れて」
はあ、とため息をついた二宮。
「そんな個人も分からなくなるような混乱なんて、戦争でもなきゃ」
二宮の言葉が止まる。
戦争。
「アメリカなら戦争中ですよ」
柳谷がぽつりと呟く。
そうだった。
海上部隊と航空部隊が国際業務に多く関わるようになっていたのは、この国が隣国との関係悪化を迎えていたからだ。
陸上部隊は免除されていたものの、それでも本格的な関係悪化になれば出動せざるを得ない。
そしてこの隣国との関係悪化には、アメリカも関わっていた。
「そうだよニノ。アメリカって戦争してるじゃん。だから日本のことは二の次になってあまり気にかけられなくなったから、挑発を受けてるんだったよね」
「……そうだね。だからデモとかもよく起こってた。この大規模テロも最初はただのデモ行進だと思ってる人が多かった」
それが銃を持ち出してきたから、デモ行進ではないと分かったのだ。
言われてみればそうだ。
なぜ気づかなかったのか。
「アンドロイドが出てきたのは割と最近の話なのかな。俺も何も聞いてなかったし、話を聞く感じ向こうでも予想外だったみたいだし。でもそんないきなり高性能なアンドロイドなんて」
ぶつぶつ呟いている二宮を見て、柳谷がどこか迷った表情を見せる。
相葉はそれに気づいて、首を傾げた。
「澪ちゃん、どうしたの？」
「え？」
二宮も柳谷に視線を向ける。
「何か気づいたことでもあった？」
「……あるにはあるんですけど」
設計図に目を落とした柳谷。
つられて二宮と相葉も設計図を見る。
「この設計図、保存されてた場所が日本の省庁でした。この部隊を管轄してる」
「えっ」
バッと顔を上げた二人。
「それって、ハッキングしたってこと？ 国の機関を？」
「まあ、そうなりますね。正当なアクセス方法ではないので」
それはさすがに予想外だ。
唖然とした二宮。
さすがに二宮でも、自国の機関をハッキングしようとは思わない。
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
