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歩行を安定させるために、頭の重量を減らしたかったのだろう。
「頭よりも腹の方が守りやすいのかもしれないな。食べ物を消化する必要もないから、腹に配置してるのか」
「その方がメンテナンスもしやすそうですね」
確かに、と呟く二宮。
頭に当たる部分は、基本的にデータの送受信を行う部位になっているようだ。
あとは顔を構成する部品が詰まっている。
不気味の谷を克服するために、さまざまな部品が必要なのだろう。
データの読み込みをUSBなどで行う場合の差し込み口は首の後ろ、うなじの辺りにあるらしい。
そこだけ異質に見えるが、髪や襟がある服を着れば目立たない。
「アンドロイドってことはデータ初期化とかリセットボタンみたいなのもあると思うんだけど」
パッと見た限りでは、そんな場所は見つからない。
「どうでしょう。特定のデータを読み込ませることでデータを初期化する、とかはあるかもしれませんよ」
柳谷の言葉に、うーんと唸った二宮。
「それもありえそう。でも、もしアンドロイドが暴走したときのために強制的に動作を停止させる何かは本体にあってもいいのに」
相葉も話は聞いていたらしい。
「そのアンドロイドって、スピリットから命令を受けて動いてるんでしょ？ 電波がない場所では動きが止まるとかないの？ ネット環境下でしか動かないとか」
「その可能性もありそうですね」
相葉の言葉に同調した柳谷とは裏腹に、二宮は渋い顔をしたまま。
「……大野さんがアレボルで絡まれてたのは、話を聞いた感じかなり前からだよ。骨折してからは行ってなかったし。だとしたら、アンドロイド自体も思ったより社会に多く紛れ込んでてもおかしくない」
「そうだね」
ニュースの映像で見たアンドロイドたちは、驚くほど人間に似ていた。
だからこそ、区別がまったくつかなかったのだ。
どうやらアメリカ当局は強制排除をすることに決めたらしく、投降しなかった相手に対して催涙ガスを撒き、最終的に発砲も行った。
だが、やはりアンドロイド相手には効果がなかったらしい。
今残っているのはアンドロイドたちだけだが、それに苦戦を強いられているのだ。
そして、その数が多い。
「だとしたら、アンドロイドがネット環境下のみでしか動かないなんてことはない。あの全世界規模でネットが機能しなくなったときにはすでにアンドロイドはいたってことになる。それで動かなくなった人間がいたなんて話はどこからも聞いてない」
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
