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紙を覗き込んだ櫻井は顔をしかめた。
「おかしいくらい一致してる。なんだこれ」
一覧になっているのは、二人のここ三年の外出許可履歴。
そもそも外出許可をあまり多く取っていない大野。
年間に十日程度しか取っていない外出許可の、ほとんどが野村と重なっている。
外出許可を求める書類の提出日時は、野村の方が後だ。
「これは意図的だよね」
「……ここまで同じだと、そう言わざるを得ないね」
二宮も眉をひそめている。
「外出許可が重なってない去年のこの日とか、なんか怪しいんだよな。ちょっと確認する」
そう言って大野は部屋の鍵を取る。
ほとんど使っていない、物置になっている個人部屋の鍵だ。
「確認できるの？」
「うん、俺こう見えてちゃんと日記書いてるから。去年より前のは全部部屋にあるから持ってくる」
部屋を出て行った大野を見送る相葉。
「確かに、大ちゃんは日記書いてるね」
「俺も見たことある」
相葉と松本の言葉に「確かにね」と二宮も同意する。
毎日、手帳に何か書いているのは知っていた。
「でも、大野さんが疑ってるように野村さんがこれに関わってたら相当面倒なことになるよ」
トントン、と机を指で叩く二宮。
「それは俺でも想像つく」
松本が苦い顔になる。
「雹隊の情報もどこまで漏れてるか分からなくなる。陸上部隊の中でも雹隊だけはかなり情報が秘匿されてるのに、その中で少ない特殊戦闘員の情報が漏れてたりなんかしたら」
「特殊戦闘員って能力が高いから敵からしたら厄介だもんね。戦えるのにある程度の分析力があることも証明されてるし」
相葉の返しを聞きながら櫻井は考えて、はっとした。
この間外で会ったとき、櫻井は自分で野村に「非戦闘員ではなくなる」と言ってしまった。
もし、本当に野村が関わっていたら櫻井も他人事ではないかもしれない。
「特殊戦闘員の中でも大野さんは顔バレしてるだろうな……アンドロイドが狙ってた理由が、大野さんが特殊戦闘員だからって考えると納得がいくんだよ。俺は狙われてないし」
「戦い方の癖とか、他の情報を大野さんから取ろうとしてたのかもしれない」と二宮は思案顔になっている。
それを聞いた柳谷が少し不思議そうな顔をした。
「大野さんの戦い方って、雹隊の基本的な戦い方なんですか？ 私が見てる限りは少し違うような気がしたんですけど」
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
