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櫻井も櫻井で、英語の資料に目を通して翻訳をするという雲隊の仕事を預かっており、それと並行してスピリットの資料の翻訳も行っているため、あまり仕事が進まない。
相葉と松本も資料整理を手伝ってくれているが、なかなか判断が難しく進まないのだ。
相葉はほぼ諦めて、内容の把握をするようになっている。
「あ、翔ちゃん。スキャンは俺がやるよ。そのくらいは俺もできるから」
「じゃあ雅紀に頼もうかな」
「うん。任せて」
それなりの量の資料を読み込もうとしていた櫻井に声をかける。
「相葉さん、文字が読めれば大丈夫なので。紙自体が斜めになってるとかはそこまで気にしなくて大丈夫です」
「分かった」
相葉が操作する機械の音をBGMにして、櫻井と柳谷は無言で仕分けをしていく。
「柳谷さん」
「はい」
「柳谷さんって英語できたりしない？」
どうやら翻訳に飽きたらしい。
「英語は苦手ですね。櫻井さんが読んでるようなものは私は読めませんよ」
「いや俺も調べながら読んでるよ。本当にもう勘弁してほしいって」
内容も面白くないし、と顔をしかめている。
「マジで死体の描写とか勘弁してほしい。これとか聞いてよ。頸動脈を撃ち抜かれほぼ即死、手足はバラバラにされて腹は引き裂かれて……」
「櫻井さん、読み上げないでくださいよ」
嫌な顔をした柳谷を見て、ごめんごめんと謝る櫻井。
海外でスピリットが関係していると思われている、事件の詳細だ。
海外では激化して、殺人も多く起こっているらしい。
それらの情報統制に追われているようだ。
「これだけのことを表に出さずに処理してたのもすごいよ」
「そうですけど。雹隊の記述もなかなかですよ」
「そう？」
首を傾げた櫻井を見て、相葉が苦笑する。
「雹隊の報告書の内容も、慣れてないときついよ。俺らはもう慣れてるけど、澪ちゃんは大変でしょ」
「正直に言うと大変ですね」
そりゃそうだよ、とぼやく相葉。
「俺らは雹隊に来てから四年くらい経つけどさ、何人の隊員が死んでいったと思ってるの。スピリットが絡んでから余計に酷くなったし」
黙り込んだ櫻井。
確かに、この数ヶ月でこんなに隊員が入れ替わることになったのは初めてだ。
気づけば十五班より長くいる班の方が少なくなっている。
「こんな得体の知れない相手、俺は関わりたくなかったよ」
相葉はそう言って苦笑した。
雲隊のみに共有されていた資料を見ても、スピリットのことはイマイチ分からなかった。
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
