答え ページ25
誤解が解けぬまま、この日を迎えてしまった。
私は日本での会場でメンバーの到着を待っていた。あの電話からジニョンとは連絡を取っていない。自分から連絡するのが怖かったのだ。けれど仕事で顔を合わせる日は来るわけで、覚悟を決めて今日はやって来たのだ。メンバーより早くに日本に入って準備をしていた間も頭に浮かぶのはジニョンのことばかりだった。
「これで終わるのは良くないよね」
そう呟いた。だからと言って何か策がある訳でもなくて、自分が情けなくなる。それでもこれで終わるのはどうしても嫌だった。
「メンバー到着しました！」
スタッフの声で我にかえる、入り口からメンバーが入って来るのを見て、ジニョンを探してしまう。
「おはようございます」
メンバーが挨拶をしながら入って来る中でジニョンを見つけた。その瞬間ジニョンも私を見つけたようで目が合う、だけど次の瞬間にはふっと目を逸らされたのが分かった。ズキッと心が痛む。
ジニョンが通り過ぎた後にかすかに彼の香りが鼻をかすめた。その香りに思わず涙が滲んだ。だけどどうする事も出来ず私は俯いた。
イベント中も集中できずに気がつくとイベントは終了していた。
「A〜！この後ご飯でも行く？」
先輩の誘いでホテルの近くの居酒屋に入る。個室に通されるとスタッフと、メンバーの姿が見えた。もしかしたらと探したけれどそこにはジニョンの姿は無くサンドゥルとバロが座っていた。
「お疲れ様です」
「お疲れ」
バロが笑いかける
「他のメンバーの方は？」
「ああ違うお店に行ってるよ」
「そうなんですね、珍しい」
「ジニョンヒョンがいないから寂しい？」
目の前のおつまみをつまみながら言うバロに思わず飲んでいたビールを吹き出しそうになる
「え？」
「ごめん、からかった」
真顔で言うバロに笑いが溢れる
「びっくりしましたよ」
「いやでもそういうことでしょ？」
核心をついたように言うバロにどう返していいか分からなくなる。
「そんなんじゃ」
「ふーん、まあ俺はなんとなくは予想付いてるけどね。ヒョンもああ見えて頑固だから大変だよな」
私の話を聞いてるのか聞いてないのかマイペースに続けるバロ
「でもきっとストレートに言う方がヒョンには伝わるよ、案外鈍感だからヒョン」
「いや、本当に」
「俺が言うんだから間違いないよ、なんてったっていつも敵になるB型だからな」
笑いながら言うバロに私は否定をするのをやめて黙って目の前のビールを飲み干した。
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てぃな - 更新めっちゃ嬉しいです(^^)楽しみにしてます！ (2017年6月20日 1時) (
レス) id: c582f73190 (このIDを非表示/違反報告)
儚願(プロフ) - てぃなさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらえてとてもうれしいです。これからもいいお話が書けるよう、頑張ります。 (2017年2月11日 1時) (レス) id: f7cf3c2b66 (このIDを非表示/違反報告)
てぃな - 相変わらず面白いです！楽しく読ませてもらってます(^^)ドラマよりキュンキュンします（≧∇≦） (2017年2月8日 23時) (レス) id: 00fd1ec508 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：儚願 | 作成日時：2017年2月5日 23時
