狂った彼、狂った俺 ページ6
蒼弥side
いつからだろうか
この身体のあざは
唇が切れているのは
腕や足の包帯は
彼が狂い始めたのは...
いつからだったのか
彼と言うのは龍斗の事
龍斗と付き合い始めたのは1年以上前
凄い優しくて面白くて
俺のことを大事にしてくれた
でもそれは最初だけで
龍斗はどんどん落ちて行った
キッカケは先輩に勧められてタバコを吸い始めた時
ニガイニガイ、なんて笑いながら言って
俺一生吸わなくてもいい、なんて言ってた翌日
狂ったようにタバコの蓋を開け
ライターで赤い火をつけ
真っ白い煙を吸い込み始めた
龍斗の心は
タバコの煙で真っ黒に染まった
それだけじゃない
1日に何杯もお酒を飲むようになり
お酒に入り浸りになることも多かった
そこから龍斗は変わってしまった
俺に手を上げ、殴る蹴るは日常茶飯事
泣いてる俺を
冷たい目で見下ろした後は
傷ついた身体を裸にされて
ベランダに立たされる
どんなに寒くても、
たとえ雨だろうが雪だろうが
機嫌を損ねて仕舞えばいつもそこだった
ガラスを叩いても許してもらえず
そのまま失神してしまったことだってある
それでも俺は龍斗から離れられない
どんなに酷いことをされても
最後に優しくキスしてくれるから
タバコ味のキスを
もしかしたら俺は
龍斗と一緒にニコチンを
摂取してしまっているのかもしれない
龍斗から離れられないのは
愛故になのか
それとも、
ただのニコチン叩�任覆里世蹐Δ�
きっとどちらもなのだろう
今だってほら
蒼弥 「ごめんなさ、ぁ...」
ベランダに出されてるのに
誰かに見られるかもしれないのに
キスが欲しくて欲しくて堪らない
end
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作者名：soya._.soya | 作成日時：2021年5月25日 22時
