緑で回る日常

ごめんなさい ページ45

作間side

モブ 「おい、金出せよ」

作間 「も、持ってないです...」

モブ 「あぁ？口答えしてんじゃねーよ
どっかから盗んででも持ってこいよ！」

そうやって又お腹と顔と至る所を蹴られて
殴られる
それが俺の日常
死にたいって何度も思ったのに
死んでやるって思ったのに
いざ死ぬとなったら怖くて
そう思う俺はあまちゃんなのかな、、、

縋る人も頼る人も助けてくれる人もいなかった
俺の存在なんて誰も気づいていないかのように
どんなにボロボロになっても何も変わらなかった
死ぬ事以外考えてなかった

君に会うまでは


いつものように殴られて蹴られて
意識朦朧としてた時だった

？？ 「ねぇ、それ楽しいの？」

モブ 「猪狩、さん...！」

蒼弥 「何焦ってんの？
さっきまでなんかやってたみたいだけど」

モブ 「いや、これは、その...」

蒼弥 「どいて
今後二度と俺とこの子に関わるな」

モブ 「はい...」

誰だろう
猪狩さんってあの猪狩さん？
俺と同い年の生徒会長の猪狩さんは
頭も良くてスポーツもできてとても優しいらしい

蒼弥 「君、俺と同い年の作間龍斗君でしょ？」

作間 「な...っで知ってるんですか...？」

蒼弥 「名札」

作間 「あ...」

蒼弥 「ふふっ、面白いね 同い年だしタメでいいよ
俺のことは蒼弥って呼んで
作ちゃんって呼ぶから」

作ちゃん...
助けられるどころか
誰にもあだ名なんてつけてくれる人なんて居なかった

作間 「っ...」

蒼弥 「！？
ごめん、嫌だった？！
それともさっきの所が痛むの？」

そう言って優しく触ってきた
そのまま服を捲り上げると、絶句する君

蒼弥 「これ...」

作間 「大丈夫、だよ」

蒼弥 「嘘つくなよ、大丈夫な訳ないじゃん
もっと早く気づいてやればよかった ごめんな」

優しく頭をぽんぽんとされると、今まで溜めてきた
涙が一気に溢れ出る

蒼弥 「よく頑張ったな
これからは俺が守ってやるからな」

こんな風に誰かにしてもらうのは初めてだった
一生してもらえないって諦めてた
俺のボロボロの心を治してくれた

そこから俺たちは仲良くなって
いつも一緒にいるようになった
行くのも帰るのも、お昼を食べるのも
いつのまにか君が大好きになっていた
恋愛対象として
神様っているんだなって思ってた

あの日までは


その日はいつもと変わらず、蒼弥と一緒に帰っていた
不意に蒼弥が何故か顔を赤らめ言った

蒼弥 「俺、彼女が出来た」

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