緑で回る日常

夏祭り ページ43

蒼弥side

最悪..
元にいた道に戻ろうとするもまた人の波に呑まれる

蒼弥 「はぁ、、、」

モブ 「ねぇ、そこの可愛い君」

いつのまにか俺の周りには知らない男の人が
気づかないうちに囲まれてた...？

蒼弥 「なんですか」

モブ 「俺らと楽しいことしようよ」

そう言うといきなり俺の真後ろにいた人に
口を押さえられ、慌てて暴れても
髪と浴衣が振り乱れるだけで、
力の差は歴然としていた

モブ 「あーあ、暴れちゃダメだよ
浴衣はだけちゃったじゃん
なに、誘ってんの？♡」

蒼弥 「んーん、んーん！」

必死に首を振って抵抗しても
男たちはやめてくれなかった

ぽろぽろと涙が零れる

嫌だ、龍斗助けて....

ガサッ

作間 「俺の彼女に何してるんですか」

蒼弥 「りゅう、とぉ...泣」

そこに、来てくれた

作間 「今すぐその汚い手をどかせ 蒼弥に触るな」

モブ 「チッ」

男達が去っていくと同時にガクンと膝から崩れ落ちた
それを龍斗が急いで支えてくれて、
ぎゅっと抱きしめられる

作間 「ごめんね、蒼弥
変な事されなかった？痛い所ない？」

優しく労るように触りながら
乱れた浴衣と髪の毛を綺麗に整えてくれる

蒼弥 「ううん、大丈夫だよ
龍斗が助けに来てくれたから」

作間 「そっか、よかった 本当にごめんね
もう、絶対に離さないから」

そう言うとさっきは繋がなかった
手を差し出してくれる

おずおずと手を絡めると、満足げに笑った

作間 「じゃあ、行こっか」

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