淡い時間 甘く光る想い ページ8
浮所side
蒼弥 「ふはっ、
ありがとう
頼りにしてるよ」
優しく笑いながらそんな事を言う会長に
顔が赤くなってないかと心配になる
そんな事をそんな顔で言われたら心臓がもたない
蒼弥 「さ、帰ろっか」
もうすっかりオレンジ色に染まった生徒会室で
輝くあなたに手が届けばいいのに...
蒼弥 「浮所はさ、
なんで生徒会に入ろうと思ったの？」
帰ってる途中、
何も話しかけられない俺に話題を振ってくれる
浮所 「えーっと...」
記憶を遡らずとも覚えている
この広い校舎で迷子になっていた入学式で、
声をかけてくれた優しい人
もう高校生なのに友達ともはぐれて
立ち尽くしてた俺の手を繋いで案内してくれた
「ここ広いからさ、
1人にならないように気を付けてね」
笑顔でそう言ってくれたその人は
入学式で生徒会長の猪狩先輩だってわかって
妙にどきどきして、
そっちの方ばかりに気がいって
もっと近づきたくて、憧れて
柄でもない生徒会に入ったと言う事を
まぁ、そんな事言えないけど
浮所 「憧れの人が、いたんです」
蒼弥 「そっかぁ...」
俺がそういえば、何故か遠くを見つめて
その顔は少し淋しげだった
その顔を見ながら歩いていると、
そばにあった段差につまずき、足を捻る
浮所 「痛、、わっ、！」
咄嗟に受け身を取れず、怖くて目をぎゅっと瞑った
俺の体は抱きしめられていた
恐る恐る目を開けると、整った美しい顔が
心配そうに俺を見つめていた
蒼弥 「大丈夫、？」
浮所 「はっ、はいっ！大丈夫ですからっ」
そう言って体を起こそうとすると、
さっき捻った足首がずきんと痛む
思わず顔を歪めると、
俺の腕を自分の肩に乗せた
蒼弥 「無理しなくていいよ
家まで送ってくから」
...どちらかと言うと、こっちの方が無理
心臓バクバクで、はち切れそう...
でも、嬉しい...
魔法のような時間はあっという間で
すぐに家に着いてしまった
浮所 「本当にありがとうございました」
蒼弥 「気にしないで
俺も一緒に帰れて楽しかったし
又一緒に帰ろーね」
そう言いながら去ってゆく後ろ姿を
消えるまでずっと見つめていた
本当は好きな人がいる事、知ってるけど
もしかしたら、本当にもしかしたら
...俺にもチャンスはあるのかもしれない
まだほんのり温もりが残った
腕をそっと触ると、微かに会長の甘い匂いがした
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soya._.soya(プロフ) - ゆらゆさん» 返信めちゃくちゃ遅くなってごめんなさい...！すごい嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2022年1月10日 8時) (
レス) @page31 id: f139f64694 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらゆ(プロフ) - コメント失礼します。まだ登場人物の所しか見てないですが、この時点で凄い好きです、、、主様のお話は、全部見させて頂いていて、全部私のどタイプです、、これからも頑張ってください！ (2021年8月2日 3時) (レス) id: 0f88a61506 (このIDを非表示/違反報告)
soya._.soya(プロフ) - 都真渡@低浮上気味さん» そんな風に言っていただけてとても嬉しいです...！ 更新は少し遅いかもしれませんが、これからも頑張ります！ (2021年4月11日 13時) (レス) id: f139f64694 (このIDを非表示/違反報告)
都真渡@低浮上気味(プロフ) - コメント失礼します。この作品、今日初めて拝見させて頂いたのですが、とても面白くて時間を忘れて読んでしまいました(笑)これからも、楽しみに待っています！ (2021年4月11日 13時) (レス) id: b232525f2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soya._.soya | 作成日時：2021年3月11日 17時
