緑で回る日常13

スーパーヒーローになれなかった俺 ページ3

俺の恋人は
スーパーヒーローの
続編です

優斗side

優斗 「ふぅ...」

まだ夏ではないのに蒸し暑く
シトシトと雨が降っている

こんな日にはいつも頭が痛くなる

保健室の先生だって人間だから
過去を背負って生きてるから

そう言う日は早めに張り紙を出して
怪我や体調不良の生徒が職員室にいけるようにする

そう言う日は大体ベッドに寝て
おんなじ夢を見る

蒼弥との夢を

全部過去にあったことが
まるでフラッシュバックするかのように

匂いや温もりも全て感じられる

それが俺には嫌で、でも嬉しい

ベッドに潜り込んで
強く目を瞑る

_____________

俺と蒼弥の関係は
瑞稀くんや橋本くんとは少し違い
幼なじみだった

小さい頃から蒼弥は可愛くて
その頃はまだみんなと仲良く遊んでいた

でもどちらかと言うと
おままごととかお絵描きとかが好きだったと思う

対して俺は
運動大好きでよく外に遊びにいっていた

あまり似てない俺らだけど
幼稚園からずっと仲良しで

優斗 「そーや！ずっと友達だよ！」

蒼弥 「うん！」

小、中、高と同じ学校に行き
毎日一緒に行き一緒に帰るほどだった

小学校高学年になると
いつの間にか蒼弥の事が特別な存在になっていて
いつも意識して目で追うようになって

中学2年の頃、告白をした

優斗 「蒼弥、好きだから付き合って...」

蒼弥 「うん、」

嬉しそうに照れて、でも頷いてくれて

優斗 「ありがとうっ！」

蒼弥 「わっ、、！
急に抱きつかないでよ、もぉ...笑」

思わず抱きついた事は
今でも鮮明に覚えているほどだった

でも、それから1ヶ月後くらいからかな

蒼弥がよくわからない先輩に絡まれてたり
帰りに校門で待ち合わせてるのに遅れてきたり

特定の人物に明らかに怯えるような
表情を見せるようになったのは

それを俺は...

見て見ぬふりをしてたんだ

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