緑で回る日常13

俺と貴方の証 ページ14

瑞稀side

蒼弥 「瑞稀！どう？」

瑞稀 「ふふ、大丈夫だよ！」

俺らは結婚していて、
俺のお腹には子供もいる

蒼弥は本当に優しくて
家事も何から何まで全部やってくれる

俺はそんな蒼弥が大好きで
愛してやまなかった

そう、まさかこんなことになるなんて...



病院の帰り道、
貰ったエコー写真を蒼弥に見せながら歩く

瑞稀 「もうすぐ予定日だよ！」

蒼弥 「あぁ、もう？すっごいどきどきする...
でも、瑞稀と俺の赤ちゃんでしょ？
絶対に可愛いじゃん、、」

瑞稀 「早く会いたいなぁ...」

そんな、幸せに包まれた会話をしていた時だった

プップー！！

蒼弥 「っ、瑞稀、危ない！」

突然の車のクラクション
蒼弥が大声で俺を呼んで、押した

そのまま倒れ込んだ俺は
何が起きたのか分からず呆然としていた

何も聞こえない
何も分からない
まるで時が止まったみたいで

やがて救急車のサイレンが聞こえ出し
周りの人に手を差し伸べられて
訳のわからぬままゆっくり立ち上がる

警察 「瑞稀さんですよね？
一緒に救急車に乗ってください、」

そのまま何故か救急車に乗せられた

ついた場所は病院で
待合室で待っているようにと言われた

しばらく経ってから
病室に呼ばれた

そこには、呼吸器やら点滴やらを付けられて
横たわっている蒼弥がいた

ようやくそこで口を開いた

瑞稀 「あの、、、蒼弥は、？」

俺がそう聞いても
悲しそうに首を振る医師たち

瑞稀 「そんな、、、蒼弥、蒼弥っ！」

ペタンと床に座り込んで
わんわん声をあげて泣いた

涙は枯れなくて
いつまでも泣き叫ぶ俺を
看護師さんが違う病室へと連れていった

看護師 「ここ、産婦人科もあるので...
よろしければ、ここで...」

その時何と返事したかも
その日何時に寝たのかも分からなかった

目が覚めてもそれは夢という都合の良い話ではなく
喉が痛むのを我慢しながら、また泣いた


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