5節 ページ6
〇月□日のこと。
昨日までは若干引きぎみだったが、大分俺も慣れたためか、色々な人達と話すことにしてみた。
ほぼ同期のメディアは俺と同じく、裁縫が得意らしい。まあ俺の場合は小さな人形用のものが精々なのだが、彼女はよくセイバーをあの手この手で誘拐しては着せ替えて遊んでいるらしい。
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「何書いているんです?」
「うん?………………うわぁぁあああ!」
いつのまにかいた、セイバー・リリィ(実は前に、マスターが紹介してくれており、大体はわかっているのだ)に日記を覗かれそうになった。心臓に悪い。
「何書いているんですー?」
「揺さぶるな馬鹿者!だー!離せ!オイコラ!床に押し倒すな!色々な意味でマズイ!目も当てられないレベルだぞ」
ほぼ抵抗もむなしくあっさり押し倒されてしまった。これは男子としても立場がない(言い訳をするなら、俺は筋力はEである。寧ろ魔力以外はほとんどEだ)。
「あ、読ませてください!」
「人の日記を勝手に読むな、馬鹿」
正直、ただの日常日記ならともかく、観察日記となるとマズイ。それもそうだが、体勢をなんとかしなければ。マスターに見つかりでもしたら………
「……………おっさない子供達でなにやってんの?まさかアンデルセン、んな趣味あったの?もしかして、リリィちゃんが?うっわー!」
「…………………ふう」
俺は最悪すぎる状況下で、意識を失ってしまった。
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「…………………全く、酷いものもあったものだ!幼稚園児でもまだマトモな小説がかけるレベルだ!」
あの後暫くしてから俺は目を覚ました。リリィはどうやら日記は読まなかったらしく(上に日付が書かれてあったのがわかったのか、それとももともとあまり読む気が無かったのか)、謝ってきて、あっさりと返してきた。日記を見られていたとしても、特にどうするわけでもないだろうが………。
正直、セイバー・リリィに関してはまだ書き記すことが多そうなので、残りは明日にするとしよう。
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作者名:シオシオ | 作成日時:2016年10月10日 1時