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「…それって必要？」
「え？」
「昼間に会うとか、将来の話するとかって、必要？」
「…」
「…私にとって
そんなことは
どうでもいい。
好きだから…
関係ない」
「関係なくないですよ。
そのうちAさんが
傷つくだけですよ。」
「…ごめん、
いろいろ
助けてもらっておいて
ほんとごめんなんだけど
私の今の価値観がさ、
桐山くんと
そうとう違うとこにいっちゃったみたい。」
「…。」
「もし
私が彼と
身体だけの関係であったとしても
ただ、単純に消費されていくだけだったとしても
私は彼を
どうしようもなく
愛してる。」
「…いいんですね。そんなんでも。」
「…いろいろ、心配も、迷惑もかけちゃって
桐山くんには申し訳ないと思ってる。」
「俺のことはいいんです。
…ただ…
最近ちょっとAさん、おかしいなって思ってたんです。
なんかオーラが暗いっていうか
表情が暗いっていうか。
仕事も前より、やる気ない感じするし。
橋本さんのウエディングだって、Aさんが企画して、相当前から気合い入れて取り組んでたやつでしょ？
それなのに…！」
桐山くんは、
後輩のくせに、生意気言ってすみません、と付け加えた。
「桐山くんに…そんな風に感じさせていたことは
…
反省するし、
今日みたいなミスはもう、二度としないって約束するよ。
だから、もう心配しないで…」
「…わかりました。
すみません、わかんないくせに、
いろいろ言いすぎちゃって。
行きますね、俺。」
桐山くんは
2千円おいて
席を立った。
私は
もう、彼の後ろ姿を見ることができなかった。
言葉が駆け巡る。
消費…
傷つくだけですよ…
身体だけの関係…
違う…
違わない？
…わからない。
わからない。
隆平は全然わからない。
何を考えているのか、わからない。
抱きしめてたくさんキスをしてくれた。
愛してるよって
忘れたことなかったよって
でも、
メールも何も無い。
無いのが普通なのかもわからない。
なにひとつ、分からない。
隆平のなかみは
何にも
.
.
.
.
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ありえへんコンビの嫁(プロフ) - 感動して涙が出ました (2021年8月29日 22時) (
レス) id: 39f9ce47b8 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄(プロフ) - NobuYouさん» そうなんですー。丸山さんの為にどこまで堕ちるのかテーマにしたかったんですー！ていうか堕ちてみたいという願望のみで成り立つお話になっています…でも最近の丸山さんは頑張っていてほんと闇ないかんじで、それは素晴らしいことなんですけど先に進みません笑 (2017年5月29日 8時) (レス) id: acb9af0565 (このIDを非表示/違反報告)
NobuYou(プロフ) - 丸ちゃんのアンバランスさ、葡萄さんの表現の繊細さならではですね。主人公さんの周りには堕ちていかないよう助けてくれる人が周りに居て恵まれてるなって思っていたのに、安田さんは敵？味方？タップして次のページに行くのがもどかしいです。それ位早く先が読みたい！ (2017年5月28日 21時) (レス) id: beff6a0c0a (このIDを非表示/違反報告)
葡萄(プロフ) - ゆ きさん» ゆきさーん！(^^)いつもありがとう！！どうですか謎に包まれたこの物語。誰か解くことはできますかね。狂気を秘めた安田さんは美しいですよ… (2017年4月26日 17時) (レス) id: acb9af0565 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ き(プロフ) - 朝からおじゃまします葡萄さん！！描写の向こうにある狂気がこちらにまで届く描き方、いつも素晴らしくてため息がでます。そして何よりも、なにもかも先が読めないよー…。まさに暗闇の迷宮。 (2017年4月26日 10時) (レス) id: bb20386137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葡萄 | 作成日時：2016年12月28日 11時
