第七話 違う世界 ページ7
第七話 違う世界
大翔がくれたのは高そうなボールペンだった。
全然それどころじゃなくて誕生日のことなんか忘れてたな…
最近は祝ってくれても、プレゼントまで貰わなくなってきたし。
深「…自分の誕生日忘れてたの？」
潤「完っ全に忘れてた…。ありがと。大翔の誕生日、俺もプレゼントあげるよ」
深「えっ、くれるの」
潤「うん」
大翔、凄いニヤついてるけどなんか可愛いな。
深「やったぁ。あ、誕生日教えて…」
潤「10月20日だっけ？」
深「ん、知ってるの？教えた記憶ないんだけど」
ドラマの公式サイトで見ました…なんて言えるか！やっちまったよ！
あの速さ"このキャラの誕生日は？"って聞かれて秒で答えるオタクじゃん！(オタクです)
ていうかこの誕生日、本当なんだ。
潤「ひ、大翔のことはちゃんと知ってるよ〜」
今までで一番下手なごまかし。
深「…ふーん。じゃ楽しみにしてるー」
大翔が部屋に入った瞬間、俺は緊張から解放されてその場に静かに崩れ落ちた。
違うんだよ…こっちの世界とあっちの世界は違うんだよ…
やっぱ俺、おかしくなってんのか…？
智「んで、その人にプレゼントあげんの？」
大翔の誕生日まで残り約1ヶ月。
モヤモヤしてるだけじゃダメだ。せめてプレゼントはあげなければ。
潤「そう。お願い、選ぶの手伝って…大野さん…」
智「手伝うのは別にいいんだけどさ、なんで俺？」
潤「なんとなく」
智「翔くんとかに頼めばよかったのに」
潤「翔さんは……あれだよ」
智「あれって…ええもう行くの」
潤「行く行く行く」
大翔は普通に調査で色んな所をほっつき歩く。この近くも来るかもしれない。
早くしないとバレる可能性があるので、大野さんを連れてとある店に入った。
智「あの人意外とオシャレさん？」
潤「オシャレっていうか、え、ドラマ見てたんじゃなくて？」
智「4話で止まってる」
潤「いや結構前に終わってSEASON�兇盻�わってるんだけどな…」
智「えー続編あったの！全部見よ」
潤「言ったんだから絶対見てください…」
なんて話しながら物色するんだけど、どれも大翔が好きそうな感じなんだよな…
そりゃ好きなそうなものが多くある店の方がいいじゃん？
でもそれが逆に迷いの原因になってしまった…
智「これ、いいんじゃない？」
潤「…おお！これだ！」
運命だ。(え？)
早く決まったので、サイズ指定して発注まで済ませた。
ちょうど大翔の誕生日の前日には届く…。
なんか嬉しいぞ！？
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作者名：はるか | 作成日時：2021年1月8日 19時
