永遠の想いをあの空に〈赤〉 (ページ34)

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二人で学校の外へ出て、いつも通りの校門までの道を歩く。

でもいつもと違うのは、
車がいないこと、
家ではない所へ向かっていること。

そして隣には重岡くんがいて、掌には温もり。

重岡くんは指を絡ませずに私の手を握っていた。

何だか、重岡くんらしかった。

そして、私はとても緊張してしまって、胸が痛かった。

だって、手を繋ぐのも、二人で外を歩くのも初めてだったから。

顔が熱かった。

二人で並んで歩いていると、割とすぐにあの場所に辿り着いた。

いつもは四角く区切られた窓から見ていた景色が、今は視界の端から端まで、どこまでも広がっている。

夕日に手を伸ばしても、隔たりにぶつかったりしない。

外の世界はどこまでも自由だった。

苦しいくらいに美しい夕日から、もう目が離せなくなった。

「もっと近く行こうや」

そう言う彼と一緒に草っ原の斜面を駆け下りる。

足の速い彼に必死に付いていく。

その時、足がもつれた。

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