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重岡side＿
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翌朝学校に着くと、そこに彼女の姿はなかった。
遅刻かな。
でも、彼女が遅刻なんて有り得ない。
俺が昨日行けなかった事と関係あるのか。
不安で押し潰されそうになった。
少しすると、中間先生が入って来た。
「HR始めるぞー。あ、そうだ。今日は山下は体調不良で欠席やで。みんなも気をつけろよー」
体調不良。
まだ夏の暑さは続いているとはいえ、夜は大分冷える。
そんな中で、俺をずっと廊下で待っていたのではないか。
あの場所で独りで俺を待ち続ける彼女の姿がちらついた。
彼女に会いたい。本当の姿を知りたい。
そう思った。
誰かに彼女について聞くか。
同じ大阪生まれの関西弁。
こっちの学校での一番の親友。
流星になら聞ける。
何故一人でいるのか、
どうしてあんなに哀しそうなのか。
「なあ、流星」
「ん、どした？」
「Aちゃんのこと教えて欲しいねんけど」
「やっぱり気になってたんか」
「え、何で」
「いつも目で追ってるやん」
「…」
「山下さんには…関わらんといた方がええよ」
「何でなん？」
「…俺らとは住む世界が違うからや」
「…どういうことやねん」
「詳しく聞きたい？」
俺は流星の目を真っ直ぐに見据えて頷いた。
「よし、じゃあ一限目さぼろ」
俺達は誰もいない図書室へ向かった。
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作者名：みなみ | 作成日時：2017年3月7日 13時
