永遠の想いをあの空に〈赤〉 (ページ2)

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小学生の頃から私は厳格な父の元で育てられてきた。

母は自分の命と引換に私を産み、この世を去った。

「友達に遊ぼって誘われたの！公園で遊んできていい？」

「転んで怪我をしたらどうするんだ」

「友達とお菓子買いに行ってきていい？」

「お菓子ならお手伝いさんに作ってもらいなさい」

「理科でね、月のスケッチをすることになったから友達と公園に行っていい？」

「夜は危ないから。月の観察なら父さんの部屋に望遠鏡がある」

友達と遊ばせてくれたことなんてない。

毎日たくさんの習い事に勉強の日々。

そんな私には徐々に、遊びに誘ってくれる人はおろか、一緒に居てくれる友達もいなくなっていった。

中学に入ると、みんな毎日黒い大きな車に乗って登校してくる私を避けるようになっていった。

中学校は名門と呼べるような私立中学が近くになかったため、普通の公立に入った。

私は元々、社長令嬢らしく上品にお嬢様達と過ごす、なんて苦手だったから嬉しかった。

だけど、私はお金持ちの家の子というレッテルを貼られ、みんなに距離をおかれていた。

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