5つの蕾が花開く頃に…… (ページ23)

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照史side

崇裕から連絡が来たかと思えば、しげが腕から血を流して倒れていると。ほんで、ともが止血をしてくれとって自分は何をすればええか分からんと。

とりあえず、全部指示を出し、もんちにも連絡を入れ、三兄弟の家へ向かった。

流星「大毅……。」

俺の弟兼未来のシゲのパートナーとなる流星も連れて。

俺の家と望の家、シゲの家は合鍵の隠し場所を兄組3人が把握。

その重岡家のを使い、鍵を開けてリビングへ入ると、

智洋「ぁ、あっくん……。と流星？」

照史「待たせてごめんな、もんち。行けるか？」

流星「行こ？」

そう言うとちょっとだけ待って、と言われ彼は自分の携帯財布、後、見た事のあるノートを1冊。

あれは確か、しげが曲を作る時に使っとる歌詞のネタ帳や。

流星もそれを知っとるし、気になったのか俺の運転する車内で聞く。

流星「それ、……歌詞のネタ帳よな。どないしたん。」

それに答えないもんち。やっと答えたかと思えば、

智洋「病院着いたら話す。……、あかん？」

照史「ちゃんと俺らにわかるようにな。えーよ、少し飛ばすわ。流星、崇裕からの連絡は？」

流星「出血量多くて輸血間に合ってへんのやと。」

照史「ほんっまあいつ、腕のどこ切ってん……。」

脳裏に浮かぶ、重岡家のリビングに負の感情が入り交じった顔で佇んでいたもんちの服に着いていたまあまあ多量の血。

その足元に置かれていた血濡れのフルーツナイフ。

最悪な位置しか頭に浮かばんかった。