4つの蕾が開く頃に…… (ページ17)

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大毅side

小瀧から出た話は信じたくないものに溢れていた。

ともがXジェンダー？嘘やろ……？

なぁ、嘘やって言うてくれや！

隣の照史はそういう話平気なんか小瀧に詳しい話と今後の話を"一応＂俺を混ぜてしていた。

当の俺は頭真っ白で何も動けなかった。

夏目漱石の『こころ』にあった表現

「彼の魔法棒のために……、」

のところがピッタリなくらいに。

望「＿＿＿＿ゲ、シゲっ！」

色々真っ白な頭の中に情報を詰め込み直していると、小瀧に呼ばれた。

大きい声で何度も呼んでくれとったんか少々生きが荒い。

大毅「すまん、なんも話聞いてへんかった。今後のこと。」

照史「表情見たらすぐわかるで、そういう話あかんことくらい。んで、今後なんやけど、しばらくもんち、崇裕を小瀧家に預けることになってん。」

望「食費は……、出世払いな。荷物は俺が取りに来る。俺が2人を返すまで、ちゃんと考えや？セクシャルマイノリティに対しての考え方。」

大毅「わかった。」

分かってるけど上手く腑に落ちてなくて。

正直、兄弟が関わっとるとなるとしんどい。

だけど、俺は店も切り盛りせなあかん。

今は弟たちを頼む、というより俺自身が甘えたい気持ちでいっぱいだった……。