涙は越えていこう。 3 (ページ3)

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淳太side

淳太「優吾、バイト決まった？」

優吾「いや、1個落ちた。そっちは？」

淳太「明日面接……。」

学校を卒業してはや3日。そして、この園で過ごすのもあと1ヶ月を切った。

バイト未経験の俺ら2人は求人サイトを漁りに漁りまくっているがなかなか見つからない。

因みにたかは卒業前にやっていた焼肉屋のバイトを継続しつつ新しくカフェのバイトを昼に始めたらしい。

雰囲気の落差がえげつないな。

淳太「あぁ〜、見つからへん。」

大我「なになにどしたの？バイト見つかんない？」

こーゆー時こそ大人に聞くのが1番なのかもしらん。

淳太「せやねん。なんか、ええのないかな〜って。1個面接明日やねんけど、それ以外の保険とか掛け持ちもやれたらやりたいねん。」

優吾「俺も……、死にそう。」

望「勝手に死ぬなや笑淳太は塾講師やってみたらええんちゃう？頭切れとるし。近くの塾、バイトで求人載っけてたで。えーとー、ほら。」

大我「ゆーごは温泉好きでしょう？かと言っていいところじゃなくてあそこのスーパー銭湯なんだけど、清掃のバイト求人で出てたよ。応募してみれば？」

やっぱ、大人ってすごいな。

俺は早速そこの塾の方に電話をかけて何とか土曜に面接できるようにさせていただけた。

優吾の方も応募できたみたい。

優吾「決まったら今度は一人暮らしの家探さなきゃね。まぁ、俺亮平と二人暮しだけど。」

実はあいつはあのまま彼氏の阿部ちゃんと同棲するらしい。あちらの親にも顔合わせはしているらしく。

羨ましい限りやな。

崇裕「ただいまぁ〜。余ったケーキ安く売ってくれたで買ってきた〜！」

今は夜の10:00。一応園の中ではバイト可能時間がそこまでって決まってるからたかもそれに合わせて帰ってくる。

照史「崇裕おかえり。ケーキありがとうな？後でお金返すわ。」

崇裕「えっ、ええのに〜。」

照史「一人暮らしのお金は俺ら払えへんよ？その分貯めとき。」

崇裕「ありがとう、そうするわ。……手洗ってくるな。」

夕飯ができるまでに入学前課題を済ませようと部屋に戻ろうとした時、慎太郎に声をかけられた。

慎太郎「淳太、荷物ちょっとは片付け終わってる？」

淳太「半分位は。まだ使うもんもたくさんやから。」

別れてヘアのドアを開ければダンボールの城が見えてくる。