45☆相談 ページ47
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「そういやお前、珍しいな一人で帰りなんて
いつもアルフレッドと帰ってるじゃねぇか」
夕食の後、アイスを食べながらアーサーは思い出したように尋ねてきた
「おや、今日は一緒じゃなかったんですか」
菊も不思議そうな顔をする
「まぁ、たまにはそういう時もあるわよ」
「なんかあったのか？」
「アルと？そんなわけないじゃない」
「じゃあ、どうしたんだよ」
痛いところをついてくるアーサー
別に彼と何かあった訳じゃないし、むしろ何もない
でも多分ここで曖昧に誤魔化したところで無駄だろうな
まぁ、この二人なら…
「本当に、彼とは何もないわ、私が迷ってるの」
「迷ってる？なにをだ？」
一つ息をつく
「私たちは、仮の恋人同士
だからいつかは別れなくちゃいけない。彼にはハナもいるし…でも、中々タイミングを掴めないの」
「なるほど…」
菊がうなづく
こうやっている内にも時間は過ぎている
彼のためにも、早いとこ別れないといけないし
彼もそう思ってると思う…
多分もうすぐ彼も私にそういう話をしてくるんじゃないかと思う…
だからという訳ではないが、そんな訳で今日はアルとは帰らなかった
頭の中を整理したかった
「……そういや、アイツがAに恋人役を頼んだのは、なんでなんだっけ？」
「確か…元カノを追い払うため、でしたよね？」
「えぇ、そうよ」
「で、その元カノって言うのは…」
アーサーが私に目を移す
「もう、多分アルのことは諦めていると思う」
私はそう言った
「では、アルフレッドさんが切り出すのは…」
「近い内にだと私は思う」
そう、本当につい最近は元カノの過剰なストーカー行為もなくなってきている
この関係が終わるのは、そう遠くないのだ
「…でもさ、お前はどうなんだよ、A」
アーサーが言った
「A、いっつもアルフレッドのことばっか気にしてるけど、自分の気持ちとか考えたりしないのか？」
「え？」
アーサーの言葉に少し心臓が跳ねた
「もう少し自分に素直になってみてもいんじゃねぇの？」
自分に素直…こんな言葉、前にも聞いた気がしなくもない
しかし、意見が２つある場合、必ずしもどちらも納得の行く結果になるとは限らない
そうなると、どちらかが我慢しないといけない
私はそっちでも構わない
「私はあまり気にしてないし、問題ないわ
いつもの日常に戻るだけよ」
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