43☆料理下手の災害 ページ45
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「遅くなって悪いな、菊」
菊の部屋についた頃にはすっかり暗くなっていた
チャイムを鳴らすと、菊はすぐに出てきた
「すっかり暗くなってしまったけど、借りてた本。ありがとう」
私はそう言って本とクッキーが入った紙袋を菊に手渡す
「わざわざありがとうございます。にしてもお二人でいらっしゃったんですか」
「あぁ、さっきスーパーで会ってな」
アーサーの言葉に「そうですか」と相づちを打つ菊
「それで、アーサーは菊に何の用があってきたの?」
「あぁ、実はですね…」
菊はアーサーのほうをチラッと見た
アーサーは頭をかきながら「あ〜…」と考える仕草をする
「実はだな、俺の部屋のキッチン…こないだ真っ黒に焦がしちまったんだよ…」
「へ?焦がした?」
火事でも起きたのか
「いやそういうんじゃなくてだな…オーブンが何か…」
くちごもるアーサー
もしかして料理下手なのがキッチンに支障をきたしたのだろうか
「まぁ…そんなこんなで今夜は菊の部屋でご馳走させてもらう予定なんだ」
アーサーがそこまで言ったところで、菊が何か思い付いたように手のひらに拳をポン、と打ち付けた
「そうだ、良かったらAさんも御一緒にどうです?」
「え?」
菊はニッコリと笑った
「えぇ、せっかくですしどうぞ召し上がってってください、ねぇいいでしょうアーサーさん」
菊の問いにアーサーも「菊が大丈夫なら俺は構わないぞ、皆で食べたほうが楽しいしな」と私に目を向けてきた
少し戸惑ったが、せっかくだからいただくことにした
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
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カルタ(プロフ) - エリア51さん» ありがとうございます!感激です(^^)頑張ります! (2016年9月13日 22時) (レス) id: a9fc407250 (このIDを非表示/違反報告)
エリア51(プロフ) - 夢主さんの感情をイメージするのが楽しくて、毎日読み返しています!更新頑張ってください〜! (2016年9月11日 23時) (携帯から) (レス) id: ad264a6ef2 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ(プロフ) - 雅さん» ありがとうございます!頑張りますのでこれからもどうぞ宜しくお願いします(^^) (2016年9月6日 17時) (レス) id: a9fc407250 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ(プロフ) - Amberさん» そう言って頂けて嬉しいです!いつも励みになっています(^^)ありがとうございます! (2016年9月6日 17時) (レス) id: a9fc407250 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 初コメです(^_^)とても面白いです♪良い雰囲気も、今後も凄く気になります(*^▽^*) (2016年9月5日 5時) (レス) id: b4ae5a531d (このIDを非表示/違反報告)
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