5.ニンゲンフシン ページ7
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自室で書類を片付けていると、襖を叩く音がした
「浅井さん？入るよー？」
そう言って勝手に入ってきたのは燭台切光忠
時計を見れば13時52分、彼が来るとしたら、いつもこの位の時間にやって来る
「燭台切光忠、どうかしましたか？」
私は書類から目を離さずにそう言うと、机の上に杏仁豆腐が置かれた
燭台切「はいこれ、浅井さんってお昼食べないから、僕と蛍丸くんとで作ったんだよ」
「わざわざありがとうございます」
お礼を言うと燭台切はニコっと笑った
燭台切「いいんだ、浅井さんにはお世話になってるからね」
彼には、不眠症という問題があった
鍛刀の際に不具合があったのか知らないが、なかなか眠れないのだ
そのせいで前の本丸では寝れないがために疲れか溜まり隈ができ、出陣の際に役に立たない状況だったらしい
そのうちふた振り目が来たため、その審神者は刀解はしなかったもののこちらに引き取ってもらったということだ
私にとって彼を寝かせるというのは簡単な事だった
そのため今では、大変健康な状態で過ごすことが出来ている
初めて来た頃はフラフラだったが、今はこの通り杏仁豆腐まで作れるようになった
元気なのは何よりだ、私はそう微笑むと燭台切はそう言えば、と口を開いた
燭台切「鶴丸さんは…どうだい？」
「またどこかへ行ってしまいました」
稽古場であったあのあと、すぐに稽古場から出ていってしまったのでまた行方知らずだ
同じ伊達のものとして、気になるところはあるのだろう、心配する様子が見て取れる
「どうやら彼は、極度の人間嫌いだそうです。
いままでも何度か審神者を変えたそうですが全く手付かずだったらしく」
燭台切「で、最終的にここに来たと…」
そういう訳だ、一応政府も他の本丸などに移動させたりしたらしいが、どこも一緒だったらしい
毎回面倒ごとを押し付けてくる政府がそこまでやったというのなら話は別だ、きっと相当苦労したのだろう、なにせ彼は最初ここへ来るのも拒んだらしい
いっそ刀解してくれて構わない、そんな事まで言ったようだ
燭台切「でも鶴さん…普通の、と言うか他の鶴丸国永でも、そんなような事はあったんだ」
「と言うと」
燭台切「他の本丸の鶴さん、僕が最初にいた所の鶴さんも、実は少し人間不信なところは前々からあってね…だからここの鶴さんは、多分その他の鶴さんよりもその思いが強くなってしまったのかも…」
彼ははそう言うと「ごめん、変な話したね」と困ったように笑った
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琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました！！！更新楽しみに待ってます！！！！！！！！ (2019年5月27日 19時) (
レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
千歳 - すごくおもしろいです！続編が読めないんですが私だけですか…?… (2019年5月25日 14時) (レス) id: 0f5e08b4d3 (このIDを非表示/違反報告)
滅月(プロフ) - とっっても面白いです！もっと評価されるべき…!! (2019年5月16日 21時) (レス) id: cd11303192 (このIDを非表示/違反報告)
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