27.ヤクニン ページ29
.眩い光に包まれた瞬間
そこは異空間のようなところになっていた
周りには何も無く、ただまっすぐ道が続いている
そこを歩く浅井の後ろを付いていくと、大きな塔のような机と椅子があり、そこに政府の者らしき奴が座っていた
それは入ってきた俺をみて驚いた表情をした
…ように見えた
詳しくは、役人は白い布を被っていた
そいつは俺と浅井を見下ろして腕を組んだ
役人「ほう、あの鶴丸国永ね……」
俺は少しムッとしたが、浅井はそんなことどうでもいいように話をし出した
「今日来るはずの大倶利伽羅の事なんですが」
役人「あぁ、隣にいるそこの鶴丸と同じところにいたっていう」
「彼は何も不備がないということなのですが、どうしてウチに来ることになったのか、詳しく教えていただけませんか」
すると役人は束になった書類から１枚、紙を取り出してこっちに投げてきた
上から降ってきた紙は、まるで意思があるように俺と浅井の目の前まで来て静止する
「俺もこの書類が来ただけだから詳しくはよく分からんが、それによると、大倶利伽羅は自分の意思でお前のところに行きたいと言ったらしい」
鶴丸「どういう事だ、こいつは自分の意志で来るって言うのか」
俺は上にいる役人を睨みつけた
役人はそんな俺を愉快そうに眺めている
役人「何か心当たりがあるんじゃないのか、鶴丸国永」
そう言われてみてば、ないことも無いが
浅井がこっちをじっと見ていた
「…心当たりがあるんですか」
いつにも無く鋭い目でこっちを見てくる
俺はそれには答えずに、役人に向き直った
鶴丸「本当に大倶利伽羅は自分の意志なのか、それともそう書かれているだけの嘘の書類なのか、どっちだ」
そう言いながら鞘に手をかける
役人「血の気の多い刀剣だなこりゃ、まぁ、いかにもお前の隣に相応しい気もするが、なぁ。浅井」
いきなり話題転換をして浅井に話を振る役人、この役人はなんだかおかしい
でもどこかで見たことがあるような気もする
浅井はその質問には答えなかった
「あなたも知らない事なのですね、では上からの指示かもしれないし、本当に本人の可能性もあると…分かりました。失礼します」
浅井は一礼をすると、すぐに消えようと手を横にあげる
役人「おいおい、人の話は無視ってか？」
「あなたに聞いてもあまり意味はありませんでしたので」
浅井の答えに対し「言うようになったなぁ」と肩を震わせ笑う役人
「まっ、また来いよ、暇だからな」などと言いながら手を振った
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琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました！！！更新楽しみに待ってます！！！！！！！！ (2019年5月27日 19時) (
レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
千歳 - すごくおもしろいです！続編が読めないんですが私だけですか…?… (2019年5月25日 14時) (レス) id: 0f5e08b4d3 (このIDを非表示/違反報告)
滅月(プロフ) - とっっても面白いです！もっと評価されるべき…!! (2019年5月16日 21時) (レス) id: cd11303192 (このIDを非表示/違反報告)
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