恋人役、頼まれました part2【APH 】アメリカ

62★様子が可笑しい アルside ページ15

．


正直長期戦になるのは覚悟してる
どれだけかかってもいい、そう思ってる


でも、さすがにタイミングが悪かったかな〜(汗)

とか思ってた
ちょうどそんな時打ち上げの連絡が入った

役としてじゃなくてってのもあるけど、気まずくなりたくないのは事実

だから打ち上げの連絡は好都合だった
俺がいつも通りだったらAも安心できると思ってたから

打ち上げに行ったら、何故か男子達がAを見る目が変わってた

一応皆には俺達が恋人同士だって思ってるから口には出さないけど、コソコソ話してるのは聞こえてきた

この瞬間ほど仮でも恋人同士で良かったと思った

「で？何もなかったのか？Aと」

「何もなかったよ」

そう言って麦茶を飲むと、ギルベルトとトーリスに物凄く怪訝な顔された


(アルフレッドさんが麦茶飲んでる…？！)

(大人になったのか…？)

(いや違うでしょ…！汗)


そろそろお開きになる頃、Aがいないことに気づいた

店を出ると案の定Aと、それにハナもいた

Aの様子が可笑しい
また具合でも悪くなったのかな
そう思った俺はおもむろに近づいた




「………っ」


顔をあげた彼女は
今にも泣きそうで、消えてしまいそうな…
そんな表情をしていた

初めて見た Aのこんな表情

とっさに言葉を失っていると、Aが口を開いた

「私ちょっと寄りたい場所があるから アル、
ハナを送っていってあげて」

「えっ？Aちゃんどこいくの？」

その時このままAがどこかにいってしまうような錯覚を起こした

しかし何か話そうとした俺に被せるように捲し立てると、Aはそのままどこかに行ってしまった

「…Aちゃん？」

後ろでハナが心配そうに呟く
俺はあくまで平常心を保ちつつ後ろを振り返った

「じゃあ、とりあえず…帰ろうか」

正直全然平気じゃない、でもここで俺が追いかけてどうにかなる問題じゃない

俺は自分の情けない心を押し潰すようにハナに笑いかけた

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