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「うっさい!バカ!」
「はは、Aだけだよ。それで?どうする?ハグする?」

「するわけないでしょ!」
「出られないけど、いいの?僕ともっと一緒にいたいって言うなら、それでも僕はいいけど」

「うっ…」
「どうする?」

余裕そうなジョゼフに腹がたつも、彼の言ってることは正しかった。
現にドアの前では脳筋野郎のウィリアムに、体力自慢のナワーブがドアを抑えている。

女の彼女が体当たりしてもビクともしない。
少なからず可能性のあるジョゼフは、開けようともしない。

つまりはジョゼフとハグしなければこの部屋から出られない。

そうなるとジョゼフとハグしなければいけないのは明らかだった。

「どうしても?」
「どうしても」

「……」
「ほら、おいで」

「……もー!!」

彼女は観念したようで、ジョゼフに思いっきり抱きついた。
それを受け入れるようにジョゼフも、彼女の腰に腕を回した。

「はは、いい子だ」
「もう…バカ」

「そうみたいだね。僕はAバカのようだ」
「もーー!ハグしたくなかったのにー!」

「どうして?」
「ジョゼフに触れたら、もっと欲しくなっちゃうから…」

ジョゼフの胸に顔を埋め、抱きしめる力が強くなる。

「大胆だね」

そう言うとジョゼフは彼女のスカートの中に手を潜めた。

「ちょ、そういうことじゃなくて!」
「じゃあどういうこと?バカな僕にもわかるように説明してほしい」

「…離れたくなくなるから。キ、キスとかしたくなっちゃうから」
「…はは、困ったな。どうせならハグ以上にしとけばよかった」

彼女の言葉を聞くと、ジョゼフの彼女が抱く力が強くなる。
彼女とは比べ物にならないほど強く。

でもそれは潰すほどではない。
大切なものを大事に抱くような、それくらいの強さで。

「どういうこと?」
「どうせハグなんていつでもしてくれるんだから、もっと難しくしてしまえば良かった」

「お前が黒幕か!」
「Aとこうしたかったんだ。少し無理やりだったね、ごめん」

バツが悪そうに顔を逸らすジョゼフを見て本気で反省してるんだと理解した彼女は、小さくバカ…と呟いた。

_そんな顔したら責められないじゃん。

「…好きだよ」
「僕も好きだ。…愛してる」

ジョゼフの片腕が離れ、彼女の頰に添えられた。
二人の唇が重なるまであと…

いや、キスをする前にドア前にいた二人に、邪魔をされるまであと…の方が正しいだろうか。

「はい、ハグしたので出られまーす!」
「いちゃつくんじゃねえ!」

疑問→←○○しないと出られない部屋



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おジョゼー! - ジョゼフかっこいい好き! (2021年3月22日 2時) (レス) id: fdf829f708 (このIDを非表示/違反報告)
ヘルドクター鈴華@wrwrd(プロフ) - ジョゼダムさん» 崇めなきゃ(?) (2019年2月17日 0時) (レス) id: dce8cc84a5 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼダム(プロフ) - ヘルドクター鈴華@wrwrdさん» そうかもしれません (2019年2月14日 2時) (レス) id: 6c6b796440 (このIDを非表示/違反報告)
ヘルドクター鈴華@wrwrd(プロフ) - 貴方様は神か??(ジョゼフ激推し民) (2019年2月14日 0時) (レス) id: e3633e411b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アネモネ | 作成日時:2019年1月31日 1時

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