【第五人格】ジョゼフさんと一緒！ (ページ4)

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あの言葉を耳にして、彼女は鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
美しくない？私が？みんなに愛されているはずの私が？彼女の思考はそれでいっぱいだった。

ここでもそうだ。廊下ですれ違えば、卑しい考えを持った人物がニヤニヤと話しかけてくるし、女の子たちからもスタイルを羨ましがられる。

そう、私はアイドルだから、みんなの理想通りでいなければいけない。
どれだけ気持ち悪い人から話しかけても笑顔で対応しなきゃいけないし、理不尽なことを言われても、傷ついてはいけない。

でも、あの人の言葉はずっと私の中に残って、消えないままだった。

「××、ちょっといい？」
「…エミリーさん！どうしたの？」

「これをハンターの住む荘園まで持って行って欲しいんだけど…」

話しかけたのは医師のエミリーだった。
彼女は一枚の写真を手にしていた。

「これをジョゼフっていう人に届けて欲しいの。私は今から、ゲームから戻ってきた人たちの治療をしないといけなくて…」
「…わかりました！任せて！」

「ありがとう」

写真を見て、彼女は例の男性のことが頭に浮かんだ。あんなことを言われて、会いたくないっていうのが彼女の正直な気持ちだが、断るという選択肢も彼女にはなかった。
断ったらどう思われるのかわからなくて怖かったから。

医師から渡された写真を持ち、彼女はハンターの住む荘園へと足を向けた。
向かう途中、彼女は一枚の写真を見てただ綺麗だなと思った。

荘園に着いた彼女は、ガチャリと大きなドアを開けると、いつも彼女がいる荘園と変わらない作りをしていることに気づいた。
おそらくこっちに食堂と客室があるだろうと、左の方向へと向かった。

ギィ…と少し不気味な音を立て、先ほどより一回りちいさなドアを開けると、彼女が思った通り食堂があった。
しかし、人の気配がない。見たところ誰もいない。

しかし、たくさんの写真と見覚えのある写真機があった。
写真をここに置いて帰ればいいという考えも出てきたが、そんなことよりも机の上に置かれているたくさんの写真に目が止まった。

手にしてよく見ると、本当に綺麗だ。
植物の写真や動物の写真に荘園内の写真、どれもこれも繊細なところまでよく撮られていることがわかる。

その写真に心を惹かれ何枚も見ていると、近くでカシャ…と音が聞こえた。
音がした方を向くと、写真機に触れる男性がいた。