真冬に咲く薔薇 (ページ29)

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「おまたせしました」

シャワーから戻ってきたレイは、髪もまとめて仕事モードに変わっていた。

とここで、気になってた数ヶ月の疑問が解消される。

「なるほど、マーキングしてたわけ」

TN「言い方悪いな〜。貸してるだけだよ」

ごく稀に、明らかに男用のTシャツやスウェットを着ている時があったけど、この子のだったのか。

あの線引きが上手い彼女が、何の抵抗もなくテンの服を着ているのが、この2人の信頼関係を表している気がする。

「クンにも宜しくね。おじゃましました」

TN「頑張って〜」

テンのハグをサラッと交わすレイは、子猫の相手をする母猫のようにも見えるし、一方でカップルのようにも見えた。

「2人が似ているの、分かる気がするよ」

「ジャニさんが言うなら間違い無いですね」

レイは慣れたように助手席に座り、ドヨンが買ってくれたコーヒーに口をつける。

随分と絵になるマネージャーを横目に、朝のドライブを楽しむとしよう。

ちなみにこの後、嗅覚のいいジョンウから服の出どこを問い詰められたレイは、あっさりテンのだってバラした。

みんなが絶句している姿が随分と面白かったのは、ここだけの秘密ね。