□生徒会長と会議 ページ5
職員室の横にある会議室は、生徒会長が寮長、もしくは先生方に招集をかけた際のみ使用される。
いずれにせよ学園長に事前に許可を貰う必要があり、使用時間についても厳しく定められている為遅刻は厳禁なのであった。
Aらが生徒会室を出て向かったのはまさにその会議室である。夜の入学式に向けて各寮の寮長らと事前に話し合う必要があったからだ。
『おはよう、諸君。朝早くからすまないね。』
重厚な作りの扉を開けると、中には既に寮長らがいた。眠そうに欠伸をするもの、タブレット越しに挨拶をする者など、Aへの反応は三者三様であった。
立ち上がって礼をしようとするリドルとアズールをとめてAが席に座れば、コンラートはその後ろに控えた。
『各寮の準備もあるだろうし早めに終わらせよう...と言いたいところだが、ドラコニア君が見当たらないな』
一番奥に空いた一つの席。その席に座るはずだった者の姿がどこにも見当たらない。
まさかまた会議を伝えられなかったかとAが内心焦っていると、先日伝達役を買って出たアズールが申し訳なさそうに手を挙げ、発言した。
「すみません、僕の不手際でお伝えしそびれていました」
Aは、自分が先に会議室についていては寮長らに余計な圧を与えることになりかねないと、いつも時間ぴったりに会議室に行くようにしている。
それが今回は裏目に出たのであった。
先についていれば、ドラコニア君に連絡を入れる事だって出来たかもしれないのに。
Aが自身の不甲斐なさを恥じるのに比例するように、部屋の温度が少しずつ下がった。無意識に冷却魔法を使ってしまっていたのだ。
ユニーク魔法でも何でもないそれは、しかし周囲を威圧するのには十分だった。
「会長」
そんなAの方をたたき諌めたのはコンラートであった。
ニコッと笑い「はじめましょう」と何事もなかったように言う彼に調子を取り戻したAは、咳払いを一つして話を続けた。
『すまない、余計な時間を取ってしまったな。彼には私の方から伝えておくとしよう。それでは手元の資料を____』
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桔梗(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます！大変励みになります。これからも本作をどうぞよろしくお願いいたします。 (2月17日 21時) (
レス) id: 8a1a5efa6e (このIDを非表示/違反報告)
あおい - コメント失礼します！とても面白いです！！素敵な作品をありがとうございます！お体に気をつけて更新頑張ってください！ (2月16日 20時) (レス) id: 63ae223e49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桔梗 | 作成日時：2024年2月12日 23時
