コンビネーション【短編集】 (ページ4)

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僕は君に恋をした。【石川】ページ4

俺はなんだかんだ真面目。
それを理解してくれないのは
あの慶應ボーイ。

石「今日もAちゃん可愛いなー♪」

柳「きも」

石「可愛いと思わないの？マサさんは！」

柳「思うよ」

石「えっ！？」

柳「俺ちゃんとAに可愛いって言ってるし」

石「なっ∑(ﾟДﾟ)…」

「おはよーございまーす！！」

柳「おう、おはよ。今日なんか可愛いじゃん」

「へっ、」

柳「髪、可愛い」

「…(@_@)」

Aちゃん…目が回ってるのか？←
ぼーっとしてるけど…

石「あ、あの…Aちゃん！」

「あ、は…はい！な、なに！？」

石「…えっ、と…」

「…祐希、今日なんか雰囲気違うね」

石「へ、…？」

「寝癖、…かわい」

石「っ、////」

なにこれ、

なにこれー！！！

Aちゃん俺に可愛いなんて
言ったことないじゃん！！
まずカッコイイとも言ってくれないし！

いつもマサさんのことばっかだし…

「練習、始まるよ」

石「あ、うん…！」

練習は練習。
しっかりスパイクも打って、
レシーブも拾った。

レシーブを走って取りに行った時、
床で肘を擦ってしまった。

割と痛いんだなコレが。

柳「祐希、とりあえず処置して来い」

石「うん、ごめん」

柳「他はいいか？」

石「だいじょぶ」

マサさん、こういう時って
本当に冷静なんだよな。
こうやって頼りになるひとが
きっとAちゃんは好きなんだろうな。

石「…ごめんAちゃん。お願いします」

「どれどれ。ほぉー。痛いねコレ。ちょっと痛いけどすぐできるから！」

Aちゃんは手際よく処置をして、
すぐに終わらせてくれた。

「祐希、あたしね。マサさんと祐希を天秤にかけたことないよ」

石「え、」

「祐希の方が大きいなーとか、マサさんの方がサーブ上手だなーとか。２人を比べるようなことはしたことないの」

石「うん、」

「あたしは祐希が頑張ってる姿が好きだし、マサさんが頑張ってる姿が好き。みんなの努力が好きなの。祐希には祐希の良さがあるし、祐希にしか出来ないことってたくさんある。それを大切にして欲しいんだ」

石「うん…」

「祐希は祐希。ありのままの祐希が好き」

石「へっ…」

心臓が震えるのがわかった。
でもにっこり笑う君は言った。

「あたしはみんなが好きだから！」

そんな君に僕は恋をしている。