コンビネーション【短編集】 (ページ28)

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女の子の日。【石川】ページ28

先月解放されたかと思えば、
またやって来る恐怖の週。
そしてその中でも魔の1日。

将「Aちゃん、大丈夫？」

「大丈夫…です、」

将「でもホテルにいた方が…」

「大丈夫…薬飲んだ…」

将「女の子って…大変だね(T ^ T)」

バス移動、あたしの隣には
優しさの塊No. 1の将平さん。

"ここ、頭乗せていいよ？"そう言ってくれた
将平さんのお膝に頭を預けて、
将平さんはあたしの腰をさすってくれる。

決して柔らかくない将平さんの膝。
でも驚くほど温かくて、
気が付けば眠りに堕ちていた。

ああ、将平さん。
頭を撫でてくれてるのかな。

お礼を言わなければと目を開けると

ニコッと笑う犬のようなひと。

「ゆ、祐希っ…、」

石「やっと起きたー！」

「なんでっ！？」

石「体育館着いたのにAちゃん起きないし、将平さん足がしびれたっていうから(笑)交代した！」

「そ、そうなの…」

石「大丈夫？」

「だいぶ良くなったよ」

石「…こういう時、代わってあげられないのが一番辛いね」

「え？」

石「Aちゃん、寝てる時辛そうだった。代わってあげたいって…ずっと思ってたけど…俺男だし…代わってあげられないから…」

神様にお尋ねします。
彼はどうして…こんなにもピュアなのですか。
どうして…こんなにカワイインデスカ。←

「祐希…練習は？？」

石「お腹痛いから遅れてくって言っといた」

「はぁ！？(O_O)」

石「いや、本当だよ！？着いた頃は痛かったの本当に！」

「本当かぁ～？？(￢_￢)」

石「本当だよ！o(｀ω´ )o←必死ww

祐希は必死に首を振る。
そんな姿さえ、見てると落ち着く。

石「Aちゃん、辛かったら辛いって言わないとダメだよ？」

「え、」

石「俺も含めてみんなそう思ってる。Aちゃんがダウンしちゃったら俺たちが辛いもん。俺たちができることはやってあげたいって思ってる。だから俺たちを信じて？」

「祐希、あんたそんな事言えるようになったの？？」←

石「なっ(O_O)！！俺だって心配してるんだよ！？心配してるんだから普通でしょ！普通！！」

「ははっ、ありがとね！」

祐希はそう言って、
少し顔を赤らめた。

普段はちょこちょこ走り回る犬みたいなひと。
コートの中では世界を見据える大エース。

こういう時は、
すこし頼れそうな、男の子。