コンビネーション【短編集】 (ページ10)

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四天王と肝試し。【山本】ページ10

マサと一旦別れて、
あたしは将平さんと合流。

将「怖かった？」

「いろんな意味で怖かったわ(笑)」

将「なにそれ(笑)」

「いや、なんかマサって分かんない人だなぁって。なんとなくだけど思った」

将「マサは俺にも分かんないな(笑)祐希ぐらいじゃない？マサのこと理解してんのって」

「祐希も祐希でわかんないしなぁ…しょーへーさんが一番わかりやすいかも」

将「なんかそれはそれで嫌だな(笑)全部見透かされてるみたいで」

でも事実だしなぁ…って思いながら
あたしは将平さんと歩く。

「やっぱ真っ暗だと全然周り見えないね」

あたしがそう言った時、
将平さんは「じゃあ…はい。」って
手を差し出してくれた。

「へへ、ありがとう」

将「とんでもございません(笑)」

いつも優しい将平さん。
でも突然こうやって
ズバ抜けた優しさをくれたりする。

「おい、しょーへー」

将「な、なに(笑)」

「怒ったりしないの？」

将「突然どうした(笑)」

「年下のあたしがしょーへーって呼んだり、バカにすることもあるし…マサも祐希もしょーへーさんをバカにしたりするのに、あんまり怒ってるとこ見ないからさ。どうなのかなって」

将「内心、めっちゃムカついてるよ」

「ご、ごめんなさい」

素直に謝るわそれは。←

将「うそ。全然ムカつかないよ。逆に俺は嬉しいんだよね。そうやってコミュニケーションとれるなら！お人好しってよく言われるんだけどさ(笑)」

「お人好しなんて思ったことないよ！あたしは優しい人って思う！」

将「さんきゅ。マサも祐希も同じでさ、あいつらだから許せるのかもって最近思うんだよね」

「さすがだしょーへー！」

将「ははっ(笑)そりゃどーも！」

将平さんは時々
物音とかにビクってするあたしに気付くと
こうやって面白い話をしてくれて、
車が来て危ない時は
さりげなく場所を代わってくれる。

あなたもなかなか王子様ね←ｗｗ

将「俺さ、めっちゃ気になることあるんだけど」

「マサと祐希どっちって聞きたいんでしょ？」

将「う、うん(笑)」

「２人だけじゃなくて、みんな大切！」

将平さんは嬉しそう。←

将「お、最後は祐希だな！」

「ありがとね、しょーへーさん！」

将「あ、A！」

「ん？」

将「…俺も、Aが大切だからね」

「いひひ、ありがと！」

頼れるお兄ちゃんは、
耳元で囁くあまーい言葉もなんのその。