第10話「見学」 ページ9
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次の種目は立ち幅跳びだった。俺はさっき測ったから見学だ。
跳ぶ順番は特に決まってないらしく、目蔵たちは適当に並んで跳ぶ準備をしていた。
「おお？」
すごい、あいつ誰だ。なんかお腹からビームみたいなの出してめちゃくちゃ跳んだぞ。……着地してからすっごい決めポーズしてる。
砂場を飛び越えるほどの驚異的な立ち幅跳びの記録を出した男子は、次の番だったらしい薄い金髪の男子に「早よどけ！」と怒鳴られてしょんぼりしながら砂場を後にしていた。ちょっと気の毒だ。
「おお…」
お腹ビーム男子を怒鳴って退場させた薄い金髪の男子もなかなかすごかった。はじめ普通に跳んでから、自身が最高点に達した時に両手から爆風(？)を出してさらに遠くへと跳んで着地していた。
「(なるほど、“個性を使う”ってこんな感じなのか…)」
ただ使うんじゃなくて、どこでどう使えば1番効果的で最大限が引き出せるか考える、ってね。なるほどなるほど…。まあ……。
「(俺には関係ないけどな！)」
使おうと思って使えるわけじゃないし！
誰に向けるわけでもないけど、なんとなくドヤ顔を決めていると、目蔵と瀬呂の番が来たようだった。
「がんばれー」と2人に手を振ると目蔵は小さく、瀬呂はぶんぶんと手を振って返してくれた。
「(さて、2人はどう個性を使うのかな)」
腕を組みながら2人を観察する。
すると瀬呂は個性は使わず、普通にぴょいっと跳んでいた。立ち幅跳びには使いづらい個性なのだろうか。
そして目蔵はと言うと…。
「？！」
飛んだ。
いや立ち幅跳びは跳ぶもんなんだけどそうじゃなくて、足で踏み切って跳んだ後、複製腕たちを使って羽ばたいた。
そして砂場の場外に着地。記録は平均を遥かに超えていた。
「(あ、あいつ…飛べたのかよ……)」
14年ほど一緒にいて初めて知った幼馴染の新事実。これは後で問い詰める必要があるな…、なんて考えていたら次は峰田の跳ぶ番が来たようだ。
目蔵たちと同じように「がんばれー」と手を振って応援すると親指を立てていい笑顔を返してくれた。
峰田は何か個性を使うのだろうか、と地面を踏み切った峰田を見ていたが、どうも個性は使わないらしく、普通に着地していた。記録は平均並み。
「(さて、次はなんだ…？)」
次の種目を確認すべく周りを見渡すと、どうやら次は反復横跳びのようで、何人かはもうすでに種目を始めているようだった。
「(目蔵に数えてもらうかぁ…)」
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ミチルンルン(プロフ) - えぇちょー可愛いやんけ主人公もう更新なさらないのですか？ (2022年2月21日 19時) (
レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
よひらもち - �△裡河辰泙覇匹濬�えました！障子君のこと、このお話を読んですごく好きになりました！続きの更新を楽しみにしています^ ^あと、イラストとても可愛くてカラーとかちょっと感動しちゃいました！ (2018年5月6日 1時) (レス) id: 39690ec0aa (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて睡眠時間削って読んじゃいました笑更新待ってます！頑張ってください！ (2017年11月19日 1時) (レス) id: a06af2fe7f (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - めっちゃ面白いです！夢主くんかわいいぃ〜♪更新がんばってください！応援してます☆ (2017年10月17日 19時) (レス) id: 2e90c8097f (このIDを非表示/違反報告)
名無し - すごく面白いですね！頑張ってくださいね！ (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3e01ddb448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嘉藤和可菜 | 作成日時：2017年6月21日 19時
