第21話「下校」 ページ22
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「轟、こいつが俺の幼馴染の障子目蔵。すげえいい奴だから困ったら頼るといいよ！」
「……轟焦凍だ」
「障子目蔵だ、よろしくな」
そう言って2人は握手を交わしていた。なんだろう、なんか嬉しいぞ。
「へへ…」
「A、着替えなくていいのか」
「あ」
目蔵にそう言われて俺は慌てて体操服のズボンを脱いだ。気づけば轟ももう着替え終えたみたいで、さらに言えば教室の奴らもほとんど着替え終わっているみたいだった。
「(やばい、急がないと)」
そう思って俺は制服のズボン履いてベルトを締め、ジャケットを羽織り防護服もヘルメットも急いで被る。後は目蔵に留め具やらを留めてもらうだけとなり、俺は目蔵の方を向いた。
「お願いしまっす！」
そう言うと目蔵はもう慣れた手つきでカチャカチャと留め具やらを留めてくれる。……また今度たこ焼きでも奢ろう。
ヘルメットの最後の留め具をカチャン、と止め終わった後、目蔵の手が俺からゆっくり離れた。
「ありがとう目蔵」
「ああ」
目蔵にお礼を言って俺は帰るために机の横にかけてあったカバンを取り、肩から下げた。
「お待たせ轟」
「ん」
轟にも声をかけて、彼も俺と同じように机の横にかけてあったカバンを手に持ったのを見て、俺たちは目蔵の席の方へと向かった。
最後に目蔵が自分のカバンを手にとって、俺たちは教室を出た。
長く広い廊下を雑談しながら歩いているとすぐに俺たちは高校の正門に着き、俺は一度轟の方に顔を向けた。
「轟どっち？」
俺がそう問うと、轟は右のほうを指差す。それは俺たちの帰る方と同じ方向で、教室を出て密かに案じていた「帰る方向が轟ともし違ったら」っていう問題が解決されて俺はホッとした。
「お、まじか。俺らもそっちだ」
そう言うと轟も俺と同じことを考えていたのか少しホッとして、俺たちは再び歩き始めた。
「それにしても不思議なことってあるもんだな。4歳の時出会ったやつとまたこうして出会えるなんてさ」
「そうだったのか」
「うん、すごいよね。天開稲荷神社で遊んでたんだよ俺たち」
「な！」と轟のほうを向いて笑うと、轟も目を細めて「ああ」と返してくれた。…なんかこいつめちゃくちゃ笑い方優しいな。イケメンってことも相まって雑誌の表紙でも飾れそうだ。
「そう言えばAって男だったんだな」
「え゛」
「あ、悪ぃ。つい…」
唐突にそう言った轟は、俺の反応を見てハッとしたように自身の口を手で覆っていた。
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第22話「名前呼びは親近感がわく」→←第20話「親友＋旧友」
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ミチルンルン(プロフ) - えぇちょー可愛いやんけ主人公もう更新なさらないのですか？ (2022年2月21日 19時) (
レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
よひらもち - �△裡河辰泙覇匹濬�えました！障子君のこと、このお話を読んですごく好きになりました！続きの更新を楽しみにしています^ ^あと、イラストとても可愛くてカラーとかちょっと感動しちゃいました！ (2018年5月6日 1時) (レス) id: 39690ec0aa (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて睡眠時間削って読んじゃいました笑更新待ってます！頑張ってください！ (2017年11月19日 1時) (レス) id: a06af2fe7f (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - めっちゃ面白いです！夢主くんかわいいぃ〜♪更新がんばってください！応援してます☆ (2017年10月17日 19時) (レス) id: 2e90c8097f (このIDを非表示/違反報告)
名無し - すごく面白いですね！頑張ってくださいね！ (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3e01ddb448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嘉藤和可菜 | 作成日時：2017年6月21日 19時
