第15話「防護服を脱いで」 ページ16
.
「早くしろ」なんて言われても今の俺はボール投げられる状態じゃない。かと言ってボールを投げないわけにはいかない。
「(ああもう俺のバカ！！)」
軽率な行動をとった数分前の自分を恨んでいると、あることに気づいた。
「(これ…防護服脱げばいいんじゃね…？)」
そうだ、俺は今防護服を着ているんだ。この峰田ボール(命名)は防護服の手袋にくっついているんだから防護服を脱いでしまえば球を投げられるじゃないか。
なんで今までこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。いや多分パニクった人間ってのはこんなもんだ。
そうと決まれば防護服を脱ごう、と思ったが1人で脱げる状態ではないし、まだ1人でヘルメットを外せないので、俺は目蔵の元へと駆けた。
「目蔵、ヘルメット外してくんね？」
「分かった」
目蔵の前まで行ってそう頼むと、目蔵はこくん、と頷いて俺のヘルメットに手をかける。
「その手、どうなっているんだ」
「わっかんねーけど明日まで取れないんだって」
「そうか…」
「だからさぁ、悪ぃんだけど帰r「黄泉路…早くしろ……！」目蔵ッ！ごめん早く脱がせて！！」
怖い！相澤先生本当に怖い！
まったりと目蔵と話しながらヘルメットを外してもらっていると、後ろから相澤先生の地を這う低音が聞こえて来て一瞬魔王でも降臨したのかと思った。(失礼)
俺が急かすと目蔵は複製腕を使って素早く防護服を全て脱がしてくれた。ありがとう目蔵。
防護服を全て脱いで、俺はハンドボール投げの玉を持って白線の枠内に急いで入った。うん、やっぱり防護服を脱ぐと動きやすい！
「オラァッ！」と心の中で掛け声をかけながらぶん投げた球はもの凄いスピードで空へと飛んで行った。ピピッと機械音がなって機械が告げた俺の記録は『352m』。
「(352mか…)」
なんか周りの奴らがすごすぎて俺自分の記録に驚かなくなってきたわ…。八百万さんさっき個性で大砲作って28kmとかいう記録出してたしね…。
2回目に投げた記録も1回目とそう変わらず、俺のハンドボール投げの記録は352mとなった。
俺が投げ終わったことでハンドボール投げが終わり、みんな次の種目をやるべく次の場所へと移動し出す。
俺も移動すっか、と足を一歩踏み出した時に感じた鋭い視線。
「？」
疑問に思ってその視線の先を辿ると、そこには俺の席の斜め前の席の髪色ウルトラマンイケメン(失礼)が立っていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 983人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミチルンルン(プロフ) - えぇちょー可愛いやんけ主人公もう更新なさらないのですか？ (2022年2月21日 19時) (
レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
よひらもち - �△裡河辰泙覇匹濬�えました！障子君のこと、このお話を読んですごく好きになりました！続きの更新を楽しみにしています^ ^あと、イラストとても可愛くてカラーとかちょっと感動しちゃいました！ (2018年5月6日 1時) (レス) id: 39690ec0aa (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて睡眠時間削って読んじゃいました笑更新待ってます！頑張ってください！ (2017年11月19日 1時) (レス) id: a06af2fe7f (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - めっちゃ面白いです！夢主くんかわいいぃ〜♪更新がんばってください！応援してます☆ (2017年10月17日 19時) (レス) id: 2e90c8097f (このIDを非表示/違反報告)
名無し - すごく面白いですね！頑張ってくださいね！ (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3e01ddb448 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：嘉藤和可菜 | 作成日時：2017年6月21日 19時
