第12話「今やれることを全力で」 ページ13
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相澤の前髪や、首の周りに巻いている灰色の包帯のような布がふわっ、と風に煽られたように舞い上がっているのは彼の個性なのだろうか。
相澤は眼光鋭く緑谷を見ながら再び口を開いた。
「つくづくあの入試は…合理性に欠くよ。おまえのような奴も入学出来てしまう」
「消した…！！あのゴーグル…そうか……！」
緑谷は布が舞い上がっていることで見えた相澤の首にかけられているゴーグルと、さっきの彼の言葉を思い出してハッとした表情となり発言する。
「抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド!!!」
緑谷の口から出たヒーロー名に、1-Aの生徒たちは首を傾げたり、「ああ」と納得したりと各々違う反応を見せた。Aはと言うと前者の方の反応をしてしており、頭にはてなマークを浮かべている。
「イレイザー？俺…知らない」
「名前だけは見たことある！アングラ系ヒーローだよ！」
ざわつく生徒たちをよそに、相澤は緑谷を指差しながら言葉を続けた。
「見たとこ…“個性”を制御できないんだろ？また行動不能になって、誰かに救けてもらうつもりだったか？」
「そっ、そんなつもりじゃ…、！」
相澤のきつい言葉に緑谷は動揺しながらも反論していたが、緑谷が全て言い終わる前に相澤は首の周りの布を緑谷に巻きつけ、ぐいっと布を引っ張って自身に緑谷を強制的に近づけた。
そこでまた相澤が緑谷に何かを言っていたようだったが、相澤の声が小さくなったため緑谷以外の1-Aの生徒は彼の声が聞き取れず、頭に疑問符を浮かべていた。
「(…何話してんだ？)」
Aが緑谷を案じて不安げに眉をひそめた時、相澤は緑谷を布から解放して、緑谷にハンドボール投げの球を手渡した。どうやら話し合いは終わったみたいだ。
「指導を受けていたようだか」
「除籍宣告だろ」
「…緑谷……」
メガネをかけている真面目そうな男子、薄い金髪の目つきの悪い男子、そしてAがそれぞれぽつりと口を開いた時、緑谷はブツブツと何かを呟きだした。
緑谷に何かを言っていた相澤はと言うと、どこからか目薬を取り出し、それを目にさして緑谷見下ろしている。
ブツブツと何かを呟いていた緑谷は、覚悟を決めたように球を握って足を一歩引いた。
「(…！二球目投げるつもりだ…！)」
Aはハッとして緑谷に注目する。
緑谷は1球目と同じように…、否、1球目よりおおきく振りかぶって、引いた方の足を白線のギリギリまでダンッ！と踏み出した。
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ミチルンルン(プロフ) - えぇちょー可愛いやんけ主人公もう更新なさらないのですか？ (2022年2月21日 19時) (
レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
よひらもち - �△裡河辰泙覇匹濬�えました！障子君のこと、このお話を読んですごく好きになりました！続きの更新を楽しみにしています^ ^あと、イラストとても可愛くてカラーとかちょっと感動しちゃいました！ (2018年5月6日 1時) (レス) id: 39690ec0aa (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて睡眠時間削って読んじゃいました笑更新待ってます！頑張ってください！ (2017年11月19日 1時) (レス) id: a06af2fe7f (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - めっちゃ面白いです！夢主くんかわいいぃ〜♪更新がんばってください！応援してます☆ (2017年10月17日 19時) (レス) id: 2e90c8097f (このIDを非表示/違反報告)
名無し - すごく面白いですね！頑張ってくださいね！ (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3e01ddb448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嘉藤和可菜 | 作成日時：2017年6月21日 19時
