兄からの愛に溺れる (ページ10)

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帰り道(小瀧) ページ10

望side

望｢流星はやくはやく！！｣

流星｢分かったから落ち着けて｣

部活の片付けをしとったらちょい遅くなってまった

可愛ええ可愛ええAが待つ教室の扉を開ける

望｢Aーー！！｣

『んん…』

暁歌｢のんちゃん、A寝とるから静かにしてや～｣

望｢え、寝とるん？｣

『Zzzzz…』

ほんまや、すやすやと可愛ええ寝顔で寝とる

あどけない寝顔は昔からかわらん

少し幼さの残ったAの顔にほっこりする

けど何故か頬に水の後がついてた

望｢…A泣いたん？｣

暁歌｢…のんちゃんのせいやで｣

望｢俺？｣

暁歌｢部活中に綺麗な先輩からスポーツドリンク受け取ってたでしょ？｣

望｢……あー、確かに貰ったわ…｣

暁歌｢すごく悲しそうやったよ｣

望｢…もしかして嫉妬…？｣

え、まじ？

流星｢…暁歌帰るで｣

暁歌｢あ、のんちゃんばいば～い｣

え、やばい…めっちゃ嬉しい

俺と居た女に嫉妬するってことは少なからず異性として意識してくれとるっちゅーことやんな？

俺のアピールは無駄やないってことやんな？

無防備に眠るAの頬をつつきながら頭の中で話しかけた

ほんまAはわかってへん

お前以上に好きなやつなんかおらんわ

俺はAの無防備な頬にキスを落とした

望｢よいしょっ…｣

『…ん…Zzz…』

望｢…軽すぎ｣

Aの腰に俺の上着を巻き付けておんぶする

久しぶりにおんぶしたAは見た目の割に軽すぎた

もっと食べさせな行かんなぁ

Aの余計な不安が消えるようにもっと愛情を注がないと…

他の奴らなんか目に入らんように

『んん…のん……』

望｢…っ、なんや…寝言か｣

『……すきぃ…』

望｢…っ！ほんま小悪魔やわぁ…！｣

ほんま、俺の気なんか知らないで！！

襲ってまうぞ！？

絶対せんけど！！