兄からの愛に溺れる (ページ9)

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妹たちの嫉妬ページ9

貴方side

暁歌に引っ張られてグランドを一望できそうな丁度いい空き教室に来た。

てか暁歌はなんでこんな空き教室知ってんの…

あー…流星の入れ知恵かな？

｢小瀧シュートっ！｣

グランドの方に目をやると、ちょうどお兄ちゃんがシュートを放ったところだった

お兄ちゃんの蹴ったボールは綺麗に弧を描いて

ゴールに吸い込まれて行った

望｢うぇーい！(笑)｣

流星｢くそー腹立つなぁ(笑)｣

望｢もう一本行くでー！｣

流星と無邪気に笑い合う姿は子供のようだ

暁歌｢おにぃたち敵同士なんやね｣

『ほんまや、流星が悔しがっとる(笑)』

暁歌｢ほんま仲ええよね～｣

あ、目が合った

お兄ちゃんがすごい勢いで手を振ってくるけどガン無視してやったわ

暁歌｢愛されとるね～｣

『…別に、いつもの事やし』

暁歌｢え、照れとるん？(笑)｣

『怒るよ』

暁歌｢ごめんて～！Aの反応が可愛ええからついつい～｣

一段と黄色い悲鳴がグランドから聞こえたから振り返るとお兄ちゃんが女の先輩と思われる人からスポドリを手渡されていた

流星も同じく渡されてにこやかに受け取っていた

…うわ、あの先輩からスポドリ貰って鼻伸ばしとる

『ほんま変態やな』

暁歌｢おにぃのばか…｣

流星が大好きな(兄妹として)暁歌はプクッと膨れ面

お兄ちゃんは先輩のミニスカガン見しとる

ほんま最低やな

『…なんか腹立つ』

暁歌｢…うち今のおにぃ嫌いや｣

『…もうお兄ちゃんたち置いて帰る？』

暁歌｢………後々が面倒臭いよ～｣

『…やめとこか』

胸の中に黒いモヤモヤを感じながら

もうお兄ちゃんを見たくなくなって顔を伏せた