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直くんがアメリカに発つ日になった
直くんのお母さんに誘われて空港まで見送りに来た私の心は寂しさでいっぱいだった。
直人「じゃあ、いくわ。ついたら連絡する。」
直母「いってらっしゃい。気をつけてね。」
直人「うん。。。A、またな。」
「いってらっしゃい直くん。頑張ってね。」
帰ってくることがわかっていてこんなに寂しいのは
きっと直くんが私のお兄ちゃんのような存在だからだ。
直人「負けんなよ。」
「何に?」
直人「いろいろ。」
頭をぽんっとして直くんは飛行機の搭乗口に向かった。
後ろ姿が見えなくなるまで見送るとおばさんの車で家まで帰る。
私が車から降りてお礼を言うとおばさんは言った。
直母「直人がいなくなっても、Aちゃんはいつでもうちにおいで。」
にっこり微笑む。
「ありがとうございます。」
それ以外の言葉が見つからなくて頭をさげる。
家に入るとお母さんが凛ちゃんと一緒にご飯を楽しそうに作っていた。
「。。。ただいま。」
母「。。。。。。あなた、片岡さん家と本当に仲イイわよね。」
凛ちゃんに笑顔を向けたまま母は続ける。
母「いっその事、片岡さんのとこに居候でもしたらどう?」
「。。。。。どういうこと?」
母「。。あ、今月の食事代、、机に置いてあるから持って行ってちょうだい。
私たちがいない時の分。」
「。。。。。。。。。。」
力なく茶封筒に入ったお金を握って自室に向かう。
ぽた、ぽた、、
落ちていく水が止まらない。
だめだ直くん。
私もう結構きついよ。
ここには私を待っていてくれる人がいない。
直くんがいない今、、、少しの夢を見させてくれる人も
いないよ。
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ごっちゃん - さくらさんこんにちは(^^)こちらにもお邪魔します!切ない過去のお話でしたね、、主人公ちゃんの落ち着く居場所はやっぱりNAOTOさんの隣でしたね!辛いことや大変な事があっても、NAOTOさんが側にいてくれるだけで頑張れますね! (2018年1月27日 15時) (レス) id: ff8fc10743 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月16日 0時