ウチの息子は (ページ4)

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「うわぁーーんっ」

「よしよし、頑張った頑張った。」

聴診器を当てられたり、喉を見られたりして大なきの祐は、私にピッタリくっついている。

「喉も腫れてないし、頭痛・腹痛もないから、風邪って訳じゃなさそうだね。
あとは、精神的なものって可能性もあるけど、最近何か環境の変化ってあった？
子供は敏感だから。」

やっぱり、ストレスだよね。

だいたい、私と祐だって会ってまだ2年目なんだもん。

それが、突然二人で暮らすことになったんだから、ストレスにならない訳がない。

私の身勝手のせいでこっちに越してきちゃったのもあるんだろうな。

「心当たりはあるみたいだね。
とりあえず、いまはゆっくりするのが1番の治療。
高熱で苦しいときように座薬出しとくから、熱が高くてぐったりしてるようなら使ってあげて。」

「うん、ありがとう。」

お会計を済ませる頃には、祐は疲れ果ててウトウトしていた。

そのままおんぶして、高校へ戻る。

もうすぐ昼休みの時間だ。

「失礼します。」

「あ、A先生。
お疲れさま。息子さん、大丈夫だった？」

「はい、ありがとうございます。」

「このベッド使ってていいよ。
でも、お昼食べてから寝せる？」

確かに、いま寝せたらお昼食べそこねそう。

まあ、食べてくれるかは分からないけど。

「祐、お昼ご飯食べる？」

「Aちゃんも一緒？」

お、食いついた。

「一緒だよ。ご飯食べよっか。」

良かった、頷いてくれた。

「祐、ご飯食べてちょっとしたら、私お仕事に行かないといけないから、このお兄さんと一緒にここで待っててくれる？」

「俺と一緒に遊ぼ？
あっ、小山慶一郎です。よろしくね。」

「…ぃちゃん？」

「ん？」

「慶ちゃん。」

「あぁ、あだ名ね。じゃあ、慶ちゃんって呼んで？」

びっくりした。

まさか、会って数分であだ名つけるとは。

この様子なら、一緒に待ってられそう。

「失礼します。」

ご飯を食べ始めたところで、シゲが保健室にやってきた。

「あ、シゲ。さっきは代わってくれてありがと。
どうしたの？」

「お前、職員室を出ると俺への態度変わるよな。
Aの息子っていうから、ちょっと気になって顔見にきた。
あぁ、この子か。初めまして、加藤成亮です。」

ガン無視されてるから、ちょっとシゲが可哀想になってきた。

「祐、よろしくねって。」

「…よろしく。」