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「どうしたんだ?授業が始まるから、そろそろ三日月も教室に戻るんだぞ?」
「…他のやつに告白されても、断れよ」
「!………勿論。俺の彼女は三日月だからな!」
「ふんっ、当たり前だ!私以外有り得ねぇんだよ!!」
「三日月ちゃん以外いたらそれはそれで大問題だけどね」
彼女は安心したのだ。
あの告白を受けて、後から自分に別れ話を切り出すか。それともあの告白から自分の気持ちが渦巻いて感情まかせに疎遠になってしまうか。人の気持ちなんて分からないものだ。言葉にされないと相手には伝わらない。
彼氏の告白現場に遭遇し、募る不安に自分をどんどん貶してしまう。しかし、彼はハッキリ言ったのだ。________「そばにいてほしいのは三日月」なんだと。ストンと胸に落ちた言葉はとても気持ちを楽にしてくれた。
「炭治郎、三日月ちゃん不安にさせたら伊之助に怒られるよ?あいつヤバいくらいシスコンだし」
「あはは、知ってるよ。伊之助は三日月が大好きだからな。」
実際、炭治郎によって嬉し泣きで涙を零した三日月に伊之助は嫌なことをされて泣かされたと勘違いし、一日中炭治郎を追っかけ回したことがある。
それから炭治郎は伊之助が近くにいる時は迂闊にサプライズしないようにした。
__________キーンコーンカーンコーン
「やば!授業始まる!!不死川先生だから絶対遅刻できないのに!!!」
「私は煉獄だから遅刻しても大丈夫だぞ!手紙書いたら許してくれる!!」
「って言わないと書かないでしょ!それ反省文だよ!!」
「ちょっと待ってくれ三日月!!煉獄先生に手紙なんて書いてるのか!!俺にはLIN○なのに!!?」
「LIN○交換して手紙よりいつでも連絡とれて良いじゃんかこのリア充め!!!!そんな事より走れ!!!!」
「じゃーなー!炭治郎ー!善逸ー!」
「ちょ、善逸離してくれ!三日月が先生に手を出されてるんだぞ!」
「出されてないよ!あの子に出されてるのはお菓子だけ!餌付けられてるだけ!!ほら行くよ!!」
翌日、封筒に入った手紙(反省文)を渡す三日月の姿はラブレターを相手へ渡す乙女にしか見えないと煉獄に講義する炭治郎がいたとか。
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作者名:イチゴじゃむ | 作成日時:2021年3月31日 4時