学校だぜ兄貴！【鬼滅の刃】 (ページ2)

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《制服》ページ2

「嘴平ァ…てめぇの苦情(※男子)が鳴り止まねぇんだよォ！んな格好で走り回ってんじゃねェ！！」

「んなの私が知るかよ」

これは、まだ三日月の制服が女子制服だった頃のお話。数学教師の不死川実弥が三日月を放課後職員室へ呼び出したのだ。

やれスカートの中が気になるやら、やれ零れそうな胸を隠して欲しいやら。思春期男子にとっては目に猛毒だ。それがほぼ毎日の学校生活を共にするのは精神的に辛い。

「おい三日月！！まだ終わんねぇのか！！」

「勝手に入ってくんじゃねェ！！出入りからやり直しだ出てけ！！」

「んだとゴラァ！！

さっさと帰るぞ三日月！絶対プリント運ばされるだけだぜ！！」

「え、自分で運べよ」

「プリントなんて一言も喋った記憶はねェんだがなァ？？」

額に青筋を浮かべる不死川先生を他所に、伊之助は三日月の手を引いてサッサと職員室から退室しようとしていた。「まだ話は終わってねぇんだよォ！！」なんて後ろから聞こえてもカチ無視。

三日月も玄関まで来ると、頭の中は伊之助との下校でウハウハだ。

「しっっかし…困ったもんだな。今更だがあの格好で派手に走り回られちゃたまったもんじゃねぇ」

「うむ、休み時間は隔離するという案はどうだ！！」

「一人の生徒だけを離させるなんて可哀想よ」

美術教師、宇髄天元。歴史教師、煉獄杏寿郎。生物教師、胡蝶カナエ。ほかの教師らも頭を悩ませていた。

「あ、おやつをあげれば良いんじゃないかしら。ほら、あの子食べるの好きでしょう？いつも美味しそうにご飯を食べてるじゃない」

「それもそれでどうかと思うけどな。毎休み時間にあいつを探して菓子渡して大人しくさせるってことだろ？」

「俺がやろう！

なに、心配するな。俺は懐かれているからな！」

「そこは派手に心配しちゃいねーが…理由がムカつくから却下だ」

生徒一人だからこそ余計に目立ってしまい、特別扱いなんてしたら教育的によろしくない。

「……あんなやつほっとけ。考えるだけ無駄なのが分からんのか」

すると、後ろで聞いていた化学教師、伊黒小芭内が口を開いた。