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《昼休み》 ページ5

お昼休み。

通常の休み時間よりも長く、勉強ですっかりエネルギーを消費した空腹を満たせる時間。余った時間は教室で喋るなり潰す者や、運動場や体育館で体を動かす者もいた。







そして彼女はもちろん後者だった。







「三日月!!パス!!!」







「兄貴!!」







楽しくバスケ中。

伊之助に呼ばれ、三日月も相手のディフェンスを交わしながら伊之助へボールを繋いだ。







「だから三日月ちゃん!!伊之助は敵だから!!敵チームだからボール渡さないで!!!」







しかし、今回はチームで離されてしまっていた。こういったミスは今回が初めてでない。







「ハッ…そうだった…!!ごめん善逸!!」







「(あの双子が同じチームだと激強になるから離してるのに!!」







嘴平双子が揃うと見事な連携プレイで右に出る者はいないとか。双子ならではの心の通じあいというものか、校内では"混ぜるな危険"とされている。

だからってチームを別々にさせれば、各チームに強い味方がついたわけではない。

敵チームの伊之助に"パス"と言われれば素直にボールを渡し、"ゴール"と言われれば軽々とシュートもキメる。敵チームのゴールに。







逆もまた然り。

癖というものだ。







「兄貴、敵の私は呼ぶな」







「三日月もだろ」







「「………じゃあ良いか!!」」







「「良くない!!!」」

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作者名:イチゴじゃむ | 作成日時:2021年3月31日 4時

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