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腕の中で何とか顔を上げて先輩の顔を見る。
結んでいない長い黒髪は艶やかで、閉じられた目元はノーメイクなのに切れ長で睫毛が整っていて。
……本当に美人だなぁ。
じゃなくて！
「先輩、起きなくていいんですか？寮長のお世話は……」
ジャ「……したくない。カリムなんか知らん」
「それじゃあ今日は私がやってきましょうか？」
ジャ「離したくないからだめだ」
うっすらと目が開き、こつんと額がぶつかる。
そのまま自然な動作で唇へキスをされる。
「っ……、先輩……起き、なきゃ」
口が離れるたびに言葉を発するが、何度も何度も優しい口付けが交わされる。
「んっ……」
ジャ「は……」
ようやく解放されたが、先輩は不満そうな顔をしている。
ジャ「従者じゃなかったら、こんな甘い朝をずっと長く楽しめるのにな……？」
どことなく悲しそうな声。
なにか、私にできることはないかな……。
「……それなら」
私だって、もっと先輩と一緒にいたいもの。
「ジャミル先輩さえよかったらですけど、明日も明後日も、毎日こうやって一緒のベッドで寝て、一緒に起きたいなって思っ……て…………」
ジャ「それで？」
楽しそうに微笑む先輩と目が合った。
「そ、それで……時間が来るまでさっきみたいに…………」
どうしよう。
言っておいて恥ずかしくなってきた。
ジャ「さっきみたいに？」
「……甘く過ごしたい……です」
最後は声が消え入りそうになり、顔が熱くて俯いた。
ジャ「本気か……？」
「！？冗談で言いませんよっ……」
ジャ「ふっ……そうか」
先輩が体を起こして、私に覆い被さるように跨がった。
顔のすぐ横に手を着かれて、綺麗な長い髪が垂れてくる。
ジャ「そんなこと言って、どうなっても知らないからな？」
にやりと笑って舌なめずりされる。
ジャ「覚悟はできてるな……？」
「ひえ……っ」
先輩の手が伸びてきて、
「！？」
むにっと頬をつままれた。
「いひゃいれす(痛いです)……」
ジャ「ふっ……間抜けな顔」
ぱっと離されて、先輩が私の上から退く。
頬をさすりながら起き上がった。
「もう……なにするんですかっ」
ジャ「いや別に」
「いや別に、じゃない〜っ」
背を向けられて、先輩はベッドから降りた。
ジャ(……危なかった。歯止めがきかなくなりそうだった)
ーー
ーーー
？「〜！〜〜っ！！」
学「おや……？これは……あぁ、なんてことでしょう」
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sane(プロフ) - すﾝずさん» ありがとうございます！！これからも面白さを交えつつ幸せあふれる話を書けるよう頑張ります！ (2020年6月7日 20時) (
レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
すﾝず - すんごい面白いです！！！！更新頑張って下さい！！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - ラムさん» コメントありがとうございます！毎日更新していますので楽しみにお待ちくださいませ〜！(*´∇｀) (2020年6月6日 22時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年6月6日 22時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - AILEさん» 初めまして、嫉妬ジャミルを可愛いと言っていただけて嬉しいです……！これからも良い具合に嫉妬させますね！(笑)ありがとうございます！更新、頑張ります！！ (2020年6月2日 23時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さね | 作成日時：2020年6月2日 17時
