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ジャ「ほんとに？」
子どものように上目遣いをしてくるジャミルに微笑んだ。
「本当に、ですよ」
ジャ「俺が一番……？」
「はい、ジャミルが一番です」
互いの顔が近づいて、唇が触れ……
子「ねぇ、おかーしゃ」
ジャ「チッ……」
男の子が私たちのいる廊下へ来て、唇は触れずにどちらともなく体を離した。
子「なんでおとうさんといりゅの！！」
ジャ「別にいいだろ、「俺の」Aだ」
ジャミルが男の子に近づいてかがむと、何かを耳打ちした。
ジャ「泣くだけで、俺からAを奪えるとでも？悪あがきはやめるんだな。まぁ、どんなに頑張ったってAは俺たち二人とも好きだって言うだろうけど」
私には聞こえなかったけど、男の子の表情が強ばる。
「……ジャミル？また大人げないこと言ってないですか？」
ジャ「なぁ、A。俺とこいつ、どっちが好きだ？」
どっちか片方を選んだらまた喧嘩するよね。
「……二人とも好き。えーっと、選べないくらい好き、です」
ジャ「な？」
男の子が渋々といった様子で頷く。
子「おとうさんは……ぼくのこと、すき？」
ジャ「あぁ、好きだよ」
ジャミルが男の子の頭を撫でたと思ったら、
私と似たような癖っ毛で、ジャミルと同じ艶やかな黒髪に赤い羽根の髪飾りがつけられていた。
ジャ「まだ羽根が大きく見えて不恰好だが、似合ってる」
子「これ、おとうさんとおそろい……？」
男の子の表情が明るくなり、ジャミルに抱きついた。
子「ふぇ……おとうしゃ……」
ジャ「ふっ……泣き虫なのは母親譲りだな」
そのまま抱き上げて、男の子の涙を優しく拭った。
嬉しそうに微笑む男の子と見つめ合うジャミル。
「ふふっ、仲直りできたみたいで良かったです」
ジャ「それは……どうだろうな」
「え？」
ーーー
ーー
賑やかな宴が始まり、私、男の子、ジャミルの順に座り、食事をとる。
まだ熱いスープを息をふきかけて冷やす。
「はい、あーん」
子「あー……」
男の子にスープの入った匙を差し出したが、
ジャ「ん」
ジャミルが割って入り、横取りした。
子「！？」
驚く男の子にジャミルは意地悪く笑う。
そんなことしたらまた泣かれるんじゃ……
子「ふんっ」
男の子は小さな鼻を鳴らし、私の足の上へ座ると得意気に微笑んだ。
二人の間に火花が散っている気がする。
さっきの「どうだろうな？」って、こういうこと……。
似たもの親子だなぁ。
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sane(プロフ) - すﾝずさん» ありがとうございます！！これからも面白さを交えつつ幸せあふれる話を書けるよう頑張ります！ (2020年6月7日 20時) (
レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
すﾝず - すんごい面白いです！！！！更新頑張って下さい！！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - ラムさん» コメントありがとうございます！毎日更新していますので楽しみにお待ちくださいませ〜！(*´∇｀) (2020年6月6日 22時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年6月6日 22時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - AILEさん» 初めまして、嫉妬ジャミルを可愛いと言っていただけて嬉しいです……！これからも良い具合に嫉妬させますね！(笑)ありがとうございます！更新、頑張ります！！ (2020年6月2日 23時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さね | 作成日時：2020年6月2日 17時
