ジェームズ・ポッターの妹は吸血鬼 (ページ10)

今日:5 hit、昨日:21 hit、合計:6,626 hit

チョコレートページ10

『きゃっ、お、お兄ちゃん！まって！』

アカネはジェームズに引っ張られながら自分のコンパートメントに帰る。

「アカネ！スニベリーなんかと関わっちゃだめだからね！！いい！？」
『ふぇっ？どうして？セブルスくんいい人そうだよ？』

アカネは頭にはてなマークを浮かべる。
アカネから見ればセブルスはただのツンデレ属性の子だ。
声を張り上げられた時はびっくりしたがすぐに謝ってくれたことからいい人だということが分かる。

「スニベリーはスリザリンに入りたいんだ！！スリザリンなんかと仲良くしちゃだめだからね！」
『ひゃ…うぅ…はい…』
「おいジェームズ、アカネ怖がってんじゃねぇのか？」

シリウスがジェームズに呆れた表情で言う。

「えっ、本当！！？アカネ怖がってた！！？ごめんねアカネ…」

ジェームズはシリウスに指摘されると同時にしゅん…と元気がなくなった。
そうこう話しているうちにコンパートメントに戻ってきたようだ。

「あれ？誰かいる？」

シリウスはひょこっとコンパートメントを覗き込んだ。
すると中から声が聞こえてきた。

「「わぁっ！」」
「あ、君達、ここのコンパートメント使ってる子？一緒に乗せてほしくて声掛けようとしたらいなかったから待ってたんだ。」

古傷が目立つ茶髪の優しそうな男の子が言った。
横には少しくすんだ茶髪の小さい男の子がいた。
小さいと言っても、アカネよりは少し大きい。

「なるほど！もちろん大歓迎だよ！僕はジェームズ・ポッター！！こっちが妹のアカネ！」
「俺はシリウス。……シリウス・ブラック…」
「！…へぇ、僕はリーマス・ルーピン。」
「ぼ、僕はピーター・ペティグリュー…よろしくね…」

リーマスは少し驚いていたが、自身も自己紹介をした。
ピーターは相変わらずびくびくしている。

｟あたし、この子と仲良くなれるかも…｠

アカネは心の中で少し思うのだった。

「みんな、チョコレート食べる？甘いのと、甘いのと、甘いの…」
「甘いのしかねぇじゃん！俺は苦い方が好きなんだけどな…」
「へぇ、戦争起こす？」黒笑
「なんでもないっす！！」

リーマスのポケットのいたるところからチョコ、チョコ、チョコ。
ジェームズとシリウスは若干引いていた。

『あ、あたしもチョコレート食べたいっ！！』
「いいよ。ほら、」

リーマスは優しく笑い、アカネにチョコを分け与える。
アカネは一口食べ、ぱぁあっと効果音がつくほど笑った。

『美味しい！！リーマスくんありがとう！』

文字数…