ジェームズ・ポッターの妹は吸血鬼 (ページ35)

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ふぁいと！ページ35

『お兄ちゃん、シリウスくんすごい！どうやってやるの？』

アカネはシリウスとジェームズに尋ねる。

「あのね、力を入れすぎちゃダメなんだ。
もっと軽～く、こんな感じに振るの。」

ジェームズはそういって自分の杖を振って見せた。

「で、ウィンガーの“ガー”を綺麗に発音するよう意識するとできるよ。
こんな感じ。“ウィンガーディアム・レヴィオーサ”！」

ジェームズはまた羽根を少し浮かせて魔法を解いた。

『ありがとうお兄ちゃん！やってみるね…』
「…」

ポンポン

シリウスがアカネの頭をポンポンと撫でた。

『？』
「肩の力抜け。力入れすぎ。」
『あっ、ありがとう。』
「…がんばれ。」

シリウスは照れ臭そうにそう言ってリーマスとピーターの方を向いてしまった。
アカネはふふ、と笑って杖を構えた。

『“ウィンガーディアム・レヴィオーサ”！！』

アカネが呪文を唱えると、目の前にあった羽根が空高く浮いて行く。

「わぁ！」
「すご～い…」
「おぉ！Ms.ポッターがやりました！グリフィンドールに五点！」

周りから歓声が上がる。
アカネはそのまま羽根を下まで下した。

「やったね！アカネ！流石僕の妹だよ！！」

ジェームズはアカネを抱きしめ、頭を優しく撫でる。

『えへへ、お兄ちゃんとシリウスくんが教えてくれたから！ありがとう！』

アカネはジェームズに抱きしめられながらシリウスの方を見て言った。
シリウスはうんともすんとも言わなかったが、少し見えている耳が真っ赤に染まっていた。

「ねぇねぇアカネ、見てごらん？シリウスの耳。真っ赤っか。」

ジェームズはニヤリと笑ってアカネに見ることを促す。

ぐいっ

「っ、ジェームズてめぇ…」

ジェームズはアカネを離し、シリウスの後ろに回り込んで振り返らせた。
赤く染まっていたのは耳だけではなく、顔もだった。

『シリウスくんお顔真っ赤っか～』

アカネは顔をふにゃりとほころばせる。

「さぁ、今日の授業はここまでだ。各自復習をしておくように。」

フリットウィックが告げて授業が終わった。