美味しいご飯 ページ19
組み分けが終わり、ダンブルドアが立ち上がった。
「おめでとう！ホグワーツの新入生、おめでとう！歓迎会を始める前に二言、三言、言わせていただきたい。では、いきますぞ。そーれ！わっしょい！こらしょい！どっこらしょい！以上！」
ダンブルドアは席に着き、出席者全員が拍手をした。
「校長先生って、不思議な人だね。」
『う…うん…』
まったくもってその通りだと思った。
目の前のお皿に視線を移すと、食べ物でいっぱいになっていた。
『わぁっ！！』
「美味しそうだね、アカネ！食べようか！」
皆が一斉に食べ始めた。
アカネも少しづつお皿によそい、食べていく。
「チキン！！」
シリウスがチキンに気付き、口いっぱいに頬張った。
「シリウスはチキンが好きなんだ。」
「シリウス、汚れてるよ〜」
リーマスはアハハと笑いながらシリウスの口についている汚れをハンカチで拭きとった。
シリウスはさんきゅ、といってまたチキンを頬張る。
「アカネ、美味しい？」
ジェームズがアカネに聞いた。
『うん！すっごくおいしい！あれも、それも、これも…』
アカネがいろんなものを指差している時、ジェームズに口のあたりを触られた。
『ん？』
「ソースついてるよ、アカネ。」
ジェームズは指でソースを拭い、ペロッと舐めた。
『えへへ〜、ありがとうお兄ちゃん！』
「んもうアカネは可愛いんだから〜」
ジェームズはアカネの頭をわしゃわしゃと撫でる。
そんな時、ジェームズの後ろを何かが通った。
『きゃっ、何っ？』
「おやおやお嬢さん、怖がらないでください。私はニコラス・ド・ミムジー−ポーピントン卿といいます。」
ひだ襟服のゴーストは言った。
ジェームズはポンと手を打った。
「あ、もしかして、グリフィンドール寮のゴースト？」
「ああ、確かほとんど首なしニックだっけ？」
ジェームズとシリウスが言った。
「えっ？ほとんど首なし？なにそれ？」
「ああ、それはですね…ほら、この通り。」
リーマスが疑問を口にすると、ニックは自分の左耳をつかんで引っ張った。
『やっ、』
アカネは思わずジェームズの服の裾を掴んで隠れた。
ニックの頭は首からがらりと落ち、蝶番で開くように肩に落ちた。
「わっと…アカネ、大丈夫だよ。
…ニック、アカネが怖がってるから今後はアカネの前でやらないでもらえるかな？」
ジェームズは少し殺気をまといながらニックに告げた。
「おっと、これは失礼。すみませんお嬢さん。」
ニックは首を元に戻した。
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作者名：ららくらっしゅ x他1人 | 作成日時：2021年3月23日 22時
