ジェームズ・ポッターの妹は吸血鬼 (ページ17)

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組み分けページ17

「さあ、行きますよ。組み分け儀式が間もなく始まります。一列になって付いてきてください。」

その一声で皆が静まった。
一列になってマクゴナガル先生について行った。

玄関ホールに戻り、そこから二重扉を通って大広間に入った。

『わぁあ！！』

アカネは思わず声を上げた。
四つのテーブルを照らす何千もの蝋燭が宙に浮いていた。

テーブルには上級生たちが着席し、お皿とゴブレットが置いてあった。
広間の奥の方には、先生方が座っていた。

極めつけは天井だった。
何千もの星々が、眩い程に光り輝いて黒い空を照らしていた。

『綺麗…』

マクゴナガル先生が椅子を置き、その上にボロボロの帽子を置いた。
その帽子はピクピク動き出し、つばのへりの破れ目が口のように開いて高らかに歌を歌いだした。

『ひゃっ、』
「わっと…アカネ、大丈夫だよ。」

アカネはいきなり動き出した帽子にびっくりして思わずジェームズの後ろに隠れた。
大丈夫大丈夫と言われても怖い。ジェームズは優しく頭を撫でながらそのままにさせてくれた。

気付けば歌は終わり、組み分けに移った。

「ブラック・シリウス！！」

シリウスが呼ばれた。
ブラックの名が出た瞬間、辺りがざわついた。

シリウスはこんなもの、もう慣れたという表情で前に出て行った。
シリウスが帽子を被る。

少し間が開いて、帽子は叫んだ。

「グリフィンドール！！！」

少しの間、沈黙が走った。
アカネには、その意味が分からなかった。

しかし、シリウスが幸せそうに笑っているのだけ分かった。
シリウスがテーブルについた時、グリフィンドールから割れるような拍手と歓声が巻き起った。

「エバンス・リリー！！」

リリーが呼ばれた。
リリーは少し恥ずかしそうにして前に出た。

リリーは椅子に座り、帽子を被った。
そして、帽子が叫んだ。

「グリフィンドール！！！」

拍手が巻き起こり、リリーは照れ臭そうにシリウスの隣に腰かけた。

「ペティグリュー・ピーター！！」

ピーターが呼ばれた。
ピーターは小走りで出たせいか、椅子の一歩手前でこけてしまった。

恥ずかしそうに頬を赤らめながら、ピーターは帽子を被った。
かなりの時間迷い、帽子は叫んだ。

「グリフィンドール！！！」

ピーターはやった！と笑い、シリウスの向かいの席に座った。

「ポッター・ジェームズ！！」

ついにお兄ちゃんが呼ばれた。